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一團
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いちだん
見る/\
内に
其形は
一團となつて、
深林の
中に
見えずなつた。
稻妻は
果してよく
此大使命を
果す
事が
出來るであらうか。
「
水が
出ない、
水道が
留まつた」と
言ふ
聲が、
其處に
一團に
成つて、
足と
地とともに
震へる
私たちの
耳を
貫いた。
それで
又珍らしくなつて、
一旦伏せたのを
又開けて
見ると、
不圖假名の
交らない
四角な
字が二
行程並んでゐた。
夫には
風碧落を
吹いて
浮雲盡き、
月東山に
上つて
玉一團とあつた。
忽ち
何人の
發聲にや、
一團の
水兵等はバラ/\と
私の
周圍に
走寄つて『
鐵車萬歳々々々々。』と
私の
胴上げを
始めた。
最後に、
肩と
頭と
一團に
成つたと
思ふと——
其の
隊長と
思ふのが、
衝と
面を
背けました
時——
苛つやうに、
自棄のやうに、てん/″\に、
一齊に
白墨を
投げました。
雪が
群つて
散るやうです。
暴風雨の
軍を
催すならむ、
其一團は
早く
既に
沿岸の
山の
頂に
屯せり。