“ねこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ネコ
語句割合
82.4%
寝込5.9%
寐込2.7%
寢込2.3%
寝子1.4%
寝転0.9%
根掘0.9%
眠込0.9%
0.5%
根扱0.5%
熟睡0.5%
猫兒0.5%
0.5%
臥込0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつでもねこ可愛かわいがりに愛されていて、身体こそ、六尺、十九貫もありましたが、ベビイ・フェイスの、だ、ほんとに子供でした。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
後から考えて見たら、汽車の動いてる最中に寝込ねこんだもんだから、汽車の留ったために、眠りが調子を失ってどこかへ飛んで行ったのである。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ぐッすり寐込ねこんででもいようもんなら、盗賊どろぼう遁込にげこんだようじゃから、なぞというて、叩き起して周章あわてさせる。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ぱらつたか、寢込ねこんだか、馬方うまかため、馬鹿ばかにしやがると、異説いせつ紛々ふん/\たるところへ、提灯ちやうちん片手かたていきせいて
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
寝子ねこ赤子しゃくしも釣り得べきなり。
東京市騒擾中の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
身体からだの楽になった彼は、寝転ねころんでただ退院の日を待つだけであった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
次に天のカグ山のしげつた賢木さかき根掘ねこぎにこいで、うえの枝に大きな勾玉まがたまの澤山の玉の緒を懸け、中の枝には大きな鏡を懸け、下の枝には麻だのこうぞの皮のさらしたのなどをさげて
……南無三寶なむさんぼう、ほんにまア眠込ねこんでござることぢゃ! でも是非ぜひおこさにゃならぬ。……ぢゃうさまぢゃうさま/\! そのとこなかへあのわか這入はひらしゃってもよいかや? そしたら飛起とびおきさっしゃらうがな。
根津ねず大観音だいかんのんに近く、金田夫人の家や二弦琴にげんきんの師匠や車宿や、ないし落雲館らくうんかん中学などと、いずれも『吾輩わがはいねこである』の編中でなじみ越しの家々の間に
僕の昔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
僕かね、僕だってうんとあるのさ、けれども何分貧乏とひまがないから、篤行とっこうの君子を気取ってねこと首っきしているのだ。子供の時分には腕白者わんぱくものでけんかがすきで、よくアバレ者としかられた。
僕の昔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
観音堂かんのんどうの屋根はころびかかり、檜木ひのき六本、すぎ六本、都合十二本の大木が墓地への通路で根扱ねこぎになったと言って見せるものがある。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
『まァ、それはかく福鼠ふくねずみふには——』と帽子屋ばうしやつゞけて、しや打消うちけされはしないかと、心配しんぱいさうに四邊あたり見廻みまはしましたが、福鼠ふくねずみ打消うちけすどころか、もうとツくに熟睡ねこんでました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
我詩には、店の卓の上なる猫兒ねこ、店の女房と價を爭ひたる、若き「カツプチノ」僧さへ、殘ることなく入りぬ。
わずかばかりの金をわけてもらって、その日その日を何もせずに暮しているのであった。昼でも彼はねころんでいる。いつ行って見ても彼はごろりと臥ろんで何かむしゃむしゃと食べていた。
黄色い晩 (新字新仮名) / 小川未明(著)
昼頃になりまして泣く泣く帰つて来て頭痛がすると云つて臥込ねこんでしまひまして、その翌日が丁度学校へ上る日で御座りましたが