“寝子(ねこ)” の例文
そのね、手水鉢(ちょうずばち)の前に、大(おおき)な影法師見るように、脚榻(きゃたつ)に腰を掛けて、綿の厚い寝(ね)ン寝子(ねこ)で踞(うずくま)ってるのが、何だっけ、君が云った、その伝五郎。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
寝子(ねこ)も赤子(しゃくし)も釣り得べきなり。
東京市騒擾中の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
(えへん)と咳(せきばらい)を太くして、大(おおき)な手で、灰吹を持上げたのが見えて、離れて煙管(きせる)が映る。——もう一倍、その時図体が拡がったのは、袖を開いたらしい。此奴(こいつ)、寝(ね)ん寝子(ねこ)の広袖(どてら)を着ている。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)