寢込ねこ)” の例文
新字:寝込
歳暮せいぼにはなにほどくださりますかと、あさより寢込ねこみてちゝかへりをちしは此金これなり、は三がい首械くびかせといへど、まこと放蕩のらおやばかり不幸ふかうなるは
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ぱらつたか、寢込ねこんだか、馬方うまかため、馬鹿ばかにしやがると、異説いせつ紛々ふん/\たるところへ、提灯ちやうちん片手かたていきせいて
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼等かれらたゞちにグリフォン(鷲頭獅身しうとうしゝん怪物くわいぶつ)のところて、日向ひなたぽつこしながら寢込ねこんでしまひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
ぐつすりと寢込ねこんでた、仙臺せんだい小淵こぶちみなとで——しもつきひとめた、とし十九の孫一まごいちに——おもひもけない、とも神龕かみだなまへに、こほつた龍宮りうぐう几帳きちやうおもふ、白氣はくき一筋ひとすぢつきいて
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
をかきててくれたので、ほか/\いゝ心持こゝろもちになつて、ぐつすり寢込ねこむだ。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ところ地震前ぢしんまへのその大雪おほゆきよるである。晩食ばんしよく一合いちがふで、いゝ心持こゝろもちにこたつで寢込ねこんだ。ふすま一重ひとへちやで、濱野はまのさんのこゑがするので、よく、このゆきに、とおもひながら、ひよいときて、ふらりとた。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)