権利けんり)” の例文
旧字:權利
「お殿様は昔のことです。今日では知人にすぎません。まったく対等ですよ。特別の契約けいやくを結ばないかぎり、権利けんり義務の関係はありません」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「こんどから、おまえにも選挙権せんきょけんがあるんだね。りっぱな人間にんげん人前にんまえになれたというものだ。だから、とうと権利けんりをむだにしてはいけないよ。」
心の芽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたくしなに貴方あなた自分じぶん信仰しんこうむかわせようと権利けんり主張しゅちょうはせんのです。』院長いんちょう自分じぶんわかってくれいので、さも残念ざんねんうように。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ミリガン夫人はわたしをそばにきたいと言うだろう。親方はわたしに対する権利けんりてることを承知しょうちしてくれるだろう。それでいっさい事ずみだ。
これには、さすがの悪魔もとうとうこうさんして、むすめをうばいとる権利けんりをすっかりなくしてしまいました。
あっしにしろとおっしゃるんで……あっしだって、いやならいやとおことわりできる権利けんりがあるんですがね
ことに村の入り口の関所せきしょとあだ名のあるよろずやのおかみさんときたら、岬の村へくるほどの人は、だれよりも先にじぶんが見る権利けんりがある、とでもいうように
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
天から降りてきたようにかんじたが、とにかく、自分に異議いぎをいう権利けんりはないので、かれのたのみをゆるすと、この美少年、三太郎猿さんたろうざるほどのあざやかさではないが、垂木たるきにすがって欄の上へ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれは白皙人はくせきじんも黄色人も黒人も、人間はすべて同一の自由と権利けんりをもち、おたがいにそれを尊敬そんけいせねばならぬと信じている。世界の人種は平等びょうどうである、人種によって待遇たいぐうを別にしてはならぬ。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
人間にんげん自由じゆう平等びょうどう権利けんりのとうとさをとき
たとえとりたいしてすら、人間にんげんにはそんな権利けんりがないのを、おなじ、人間にんげん自由じゆう束縛そくばくしたり、または牢獄ろうごくにいれたりする。
自由 (新字新仮名) / 小川未明(著)
もしバルブレンが手紙をあてにわたしを見つけたら、つかまえてまたほかの男に売りわたすかもしれなかった。かれはおそらくそうする権利けんりがあった。
「いけないなんて、それは、そんなこという権利けんりありませんけど、でもわたし、やっぱりこまったわ」
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
おれようがあるのだ! るのだ! 貴様きさまなん権利けんりがある! せとったらせ!』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
この天国では、わしひとり、つまり、神のほかは、だれにもばっする権利けんりはないのじゃ。
「そうだ、だがそれをとめる権利けんりはきみにないはずだ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
とお母さんも権利けんりを主張する。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
そう、そう、まえからだれにも、人間にんげん平等びょうどう権利けんりはあったのさ。それを無智むち卑屈ひくつのため、みずか放棄ほうきして、権力けんりょくや、金銭きんせんまえに、奴隷どれいとなってきたのだ。
心の芽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれはたかが犬をれていなかを興行こうぎょういて回る見世物師みせものし老人ろうじんではあったが、ひじょうに気位きぐらいが高かったし、権利けんり思想しそうをじゅうぶんに持っていたかれは
かみさまは、世界せかいをみんなのため、おつくりになったのだから、だれにもそんな繩張なわばりをする権利けんりなんかなかったのだ。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしはおまえを捨てる権利けんりがないのだ。それはおぼえておいで。わたしはあのやさしいおくさんが、おまえを引き取って自分の子にして育てようというのを、聞かなかった。
むろんあの人はきみをも子分にして使いたいであろうが、それをきみには無理むりにもいることができないが、ぽくに対してはそうする権利けんりがあるのだ。あの人はぼくのおじだからね
ぬしのからだをいくつかにきざんで、貸し主のうちでしいと思う者がそれを分けて取る権利けんりがあったそうだ。わたしはただ五年のあいだ刑務所けいむしょにいればいいのだからね。