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はえ
ふりがな文庫
“
栄
(
はえ
)” の例文
旧字:
榮
たけも高からず、打見たるところも
栄
(
はえ
)
無けれど、賤しきかたにはあらず。就いて
見
(
まみ
)
えばをかしからじ、
距
(
へだゝ
)
りて聞かんには興あらん。
花のいろ/\
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
ヴェロナにありて、森の奥深くさまよいては
栄
(
はえ
)
ある天堂を思い、街を歩みては「あれこそ地獄より帰りし人よ」と指さされる。
霊的本能主義
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
設計は武田博士、鋼鉄は本多博士、この世界的二大学者の
脳漿
(
のうしょう
)
のかたまりが、
栄
(
はえ
)
ある『最上』『三隈』『吉野』『千種』だ!
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
どうか、先頃お立合い申したような惨敗が二度と
栄
(
はえ
)
ある拳法先生の門を見舞わぬよう、折角の御自重を蔭ながら祈っている。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「何と云う事を云われる。我等両人世々教に殉ずる事になったわけで、生前の
栄
(
はえ
)
、死後の寵何の之に加えるものがあろう」
島原の乱
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
あのときのオリムピック
応援歌
(
おうえんか
)
(
揚
(
あ
)
げよ日の丸、緑の風に、
響
(
ひび
)
け君が代、黒潮越えて)その
繰返し
(
リフレイン
)
で、(光りだ、
栄
(
はえ
)
だ)と歌うべき
処
(
ところ
)
を、
皆
(
みんな
)
は
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
相手は阿呆の田舎者である、勝ったところで名誉にならず、負けたらそれこそ
面汚
(
つらよご
)
しだ。一向
栄
(
はえ
)
ない試合だと思うと、ムシャクシャせざるを得なかった。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
御
(
み
)
堂のうしろの方に、
仏法
(
ぶつぱん
)
々々と
啼
(
な
)
く
音
(
こゑ
)
ちかく聞ゆるに、貴人
杯
(
さかづき
)
をあげ給ひて、
例
(
れい
)
の鳥絶えて鳴かざりしに、
今夜
(
こよひ
)
の
酒宴
(
しゆえん
)
に
一一八
栄
(
はえ
)
あるぞ。
紹巴
(
ぜうは
)
一一九
いかにと
課
(
おほ
)
せ給ふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
鶴飼橋畔
(
つるかひけうはん
)
の夜景に低廻して、『わが詩の
驕
(
おご
)
りのまのあたりに、
象徴
(
かたど
)
り成りぬる
栄
(
はえ
)
のさまか』と中天の明月に
浩歌
(
かうか
)
したりし時、我と共に名残なくその月色を吸ひたるもこれ也。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
あらゆる
栄
(
はえ
)
ある死に方の中でも最も栄あるものに違いないよ! トマス・モア卿
9
は——トマス・モア卿は非常に立派な人だった——トマス・モア卿は、御存じのとおり、笑いながら死んだね。
しめしあわせ
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
ああ
名残
(
なごり
)
の
夕陽
(
ゆうひ
)
の
栄
(
はえ
)
やひとしきりそそぐ枯桑の原の
金色
(
こんじき
)
の光
海阪
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
栄
(
はえ
)
とくやもろしと云ふや君よ人よ蝶のむくろに春をうらなへ
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
あえかなる白きうすものまなじりの火かげの
栄
(
はえ
)
の
詛
(
のろ
)
はしき君
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
我ながら死して
栄
(
はえ
)
ある身の、こは玉となって砕けたか。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
照りわたるきらびの
栄
(
はえ
)
の
臈
(
ろう
)
たさを「
時
(
とき
)
」に示せよ。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
憾
(
うら
)
むらくは橋立川のやや遠くして一望の中に水なきため、かほどの巌をして一
ト
しおの
栄
(
はえ
)
あらしむること能わず、惜みてもなお惜むべきなり。
知々夫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
もう何うしたって、
襲
(
や
)
って来るしかないものと、避けられないものとの衝突だ。受け身だけに、此っ方の
栄
(
はえ
)
ない事は
夥
(
おびただ
)
しい。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
瞳
(
ひとみ
)
まだ
栄
(
はえ
)
に酔はすな春の雲と袖もておほふ雛のうぐひす
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
ああ、
二人
(
ふたり
)
。——君よ
暮春
(
ぼしゆん
)
の市の
栄
(
はえ
)
、花に幕うち
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
紫摩金
(
しまごん
)
の
栄
(
はえ
)
を尽して、
紅
(
あけ
)
に
朱
(
しゆ
)
に
矜
(
ほこ
)
り飾るも
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
浄きを高きを天路の
栄
(
はえ
)
と云ひし
詩
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
黄なる、
栄
(
はえ
)
ある、金色の旗
アッシャー家の崩壊
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
そこもとはいうまでもなく、
黄文炳
(
こうぶんぺい
)
なる者の功も、
奏聞
(
そうもん
)
に入ってあれば、他日かならず、恩賞ならびに、
栄
(
はえ
)
の
叙任
(
じょにん
)
もあらむ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
藪椿のもさ/\と枝葉茂れるが中に濃き紅の色して咲ける、人は賤しといふ、我はおもしろしと思ふ。わびすけの世をわび顔に小さく咲ける、人は見るに
栄
(
はえ
)
無しといふ、我はをかしと思ふ。
花のいろ/\
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
さればぞ歌へ
微笑
(
ほほゑみ
)
の
栄
(
はえ
)
の光に。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
百合
(
ゆり
)
、さうび、
花
(
はな
)
の
日
(
ひ
)
の
栄
(
はえ
)
。
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
系図の途中に不明な人がいたほどだから、公卿としても、きわめて
栄
(
はえ
)
のない古衣冠を伝えてきた低位の公卿にすぎまい。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いわば
栄
(
はえ
)
ある
凱陣
(
がいじん
)
の将、拙者も万吉もほかの者も皆、御同道申しあげよう。ぜひとも、それは御自身で江戸表へ
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
甲賀家の
栄
(
はえ
)
やら、お前の亡き母の霊もまた、みんな、微笑をもって待っていよう。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
栄
常用漢字
小4
部首:⽊
9画
“栄”を含む語句
光栄
栄光
栄耀
夕栄
見栄
栄華
栄耀栄華
栄誉
虚栄
栄燿
御栄
栄螺
出来栄
見栄坊
繁栄
仕栄
栄花
栄西禅師
白栄
昌栄
...