敬禮けいれい)” の例文
新字:敬礼
ドク露艦ロかん敬禮けいれいむかつて謝意しやゐひやうしつゝ、大小だいせうニコバルたうとサランたうとを右舷うげん左舷さげんとにながめて、西にしひがしとのわかなるマラツカ海峽かいけうをもいつしかゆめ
やうや鐵條網てつでうもうそとからお賽錢さいせんげたのを、へん男子をとこがノコ/\て、敬禮けいれいず、無遠慮むゑんりよに、あなはいつて加之あまつさへ賽錢さいせんんだのだから、先方せんばうになるとはらつのももつとも千ばん
モスクワへつてから、ミハイル、アウエリヤヌヰチは肩章けんしやう軍服ぐんぷくに、赤線あかすぢはひつたヅボンを穿いてまちあるくにも、軍帽ぐんばうかぶり、軍人ぐんじん外套ぐわいたうた。兵卒へいそつかれ敬禮けいれいをする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
こえおうじて、いへのこつてつた一團いちだん水兵すいへい一同みな部室へやからんでた。いづれも鬼神きじんひしがんばかりなるたくましきをとこが、いへ前面ぜんめん一列いちれつならんで、うやうやしく敬禮けいれいほどこした。
兵曹へいそうわたくしとは、うや/\しく敬禮けいれいほどこしつゝ、ふと、其人そのひとかほながめたが、あゝ、この艦長かんちやう眼元めもと——その口元くちもと——わたくしかつ記臆きおくせし、誰人たれかのなつかしいかほに、よくも/\ことおもつたが