故障こしやう)” の例文
宴會客えんくわいきやくから第一だいいち故障こしやうた、藝者げいしやこゑかないさきに線香せんかうれたのである。女中ぢよちうなかまが異議いぎをだして、番頭ばんとううでをこまぬき、かみさんが分別ふんべつした。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そらは、ドンヨリくもツて、南風みなみかぜはひみやこまはり、そしてポカ/\する、いや其所そこらのざわつく日であツた、此様な日には、頭に故障こしやうのない者すら氣が重い。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
右両説のいづれをるも同じと雖も、奈何いかんせん十日間の食糧を以て探検たんけん目的もくてきを果さんとの心算なれば、途中如何なる故障こしやうおこるありて一行餓死がしうれへあるやも計られず
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
よる汽船きせんけたがどうしたのか途中とちう故障こしやう出來できたので土浦つちうらいたのは豫定よてい時間じかんよりははろかおくれてた。土浦つちうらまち勘次かんじいわし一包ひとつゝつて手拭てねぐひくゝつてぶらさげた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
きみ身體からだ丈夫ぢやうぶだから結構けつこうだ」とよく何處どこかに故障こしやうおこ安井やすゐうらやましがつた。この安井やすゐといふのはくに越前ゑちぜんだが、なが横濱よこはまたので、言葉ことば樣子やうすがう東京とうきやうものとことなるてんがなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
トマトどころぢやないよ ロケットが故障こしやうかもしれないんだ
いまはしからうがうしようが、藥賣くすりうりがまち歩行あるくのに、故障こしやうへるわけはありません。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
併し其様なことはモデルに使つかふに何んの故障こしやう差支さしつかへも無い。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
やッ‼ 大へんだ! ロケットが故障こしやうだ!