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拵
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こせ
ふりがな文庫
“
拵
(
こせ
)” の例文
「なんとどうでございます。声が悪くって節は附かぬが、新聞種には面白いよ。大方こんな事だろうと、
昨夜
(
ゆうべ
)
の
中
(
うち
)
に
拵
(
こせ
)
えておいた。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「何をあわててるんだ。格子で鼻面を打ったり、
弥蔵
(
やぞう
)
を
拵
(
こせ
)
えたまま人の家へ飛込んだり、第一、突っ立ったまま話をする奴があるかい」
銭形平次捕物控:140 五つの命
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
違えねえぜ。君がちょいと探検にでも行ってみてえと思ったら、ちょっとジョン
爺
(
じい
)
に言って来いよ。持ってく弁当を
拵
(
こせ
)
えてやるからな。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
「どうれ、
俺
(
お
)
ら
歸
(
けえ
)
つて
牛蒡
(
ごぼう
)
でも
拵
(
こせ
)
えべえ、
明日
(
あした
)
天秤棒
(
てんびんぼう
)
檐
(
かつ
)
いで
出
(
で
)
る
支障
(
さはり
)
にならあ」
剽輕
(
へうきん
)
な
相手
(
あひて
)
は
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
したやうにいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
恒「何様な仔細があるかア知らねえが、
父
(
とっ
)
さんの
拵
(
こせ
)
えた棚を
打
(
たゝ
)
き毀して縁切の書付を出すとア、話にならねえ始末だ」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
「
父
(
おど
)
! 駄目だ、
父
(
おど
)
。足さ合わせて
拵
(
こせ
)
えだのだがら、
父
(
おど
)
足さなど
這入
(
へい
)
んねえがら……」
土竜
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
「お
前
(
めへ
)
は何だ? 何処の
者
(
もん
)
だ?
此様
(
こん
)
な帽子を誰に
拵
(
こせ
)
へて貰つた?」
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
「働き
者
(
もん
)
を
亭主
(
ていし
)
に持ッて、洋服なとなんなと
拵
(
こせ
)
えて貰うのサ」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「だが松下もめきめきと身上
拵
(
こせ
)
えたなあ!」
夏蚕時
(新字旧仮名)
/
金田千鶴
(著)
出すと、瀬戸物で
拵
(
こせ
)
えたやうな眼で、ヂツと宙をにらみ乍ら、——矢之助、矢之助——と二度ばかり旦那樣の名前を言つたやうだが
銭形平次捕物控:253 猫の首環
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
おいら一人も友達は
拵
(
こせ
)
えねえんだ、総曲輪でお前に、滝やッて言われた時にゃあ、どんなに喜んだと思うんだ、よく見て
誉
(
ほ
)
めてくんねえな。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「どうした
寄
(
よ
)
せて
見
(
み
)
んのか、そんだら
俺
(
お
)
れかんぜん
捻
(
より
)
拵
(
こせ
)
えてやつかれえ」
爺
(
ぢい
)
さんが
更
(
さら
)
にいつた
時
(
とき
)
返辭
(
へんじ
)
がなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
長「へい、あれは、ヘイ
私
(
わっち
)
が
拵
(
こせ
)
えたので、仕事の
隙
(
すき
)
に
剰木
(
あまりっき
)
で拵えたのですから思うように出来ていません」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ここにいる船員は他の船員と同じに自分たちの権利があるんだ、遠慮のねえとこを言えばね。で、お前さんの
拵
(
こせ
)
えた規則で、己たちは一緒に話し合ってもいいだろうと己は思うんだ。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
「二升も買って
来
(
こ
)
う。どっさり
拵
(
こせ
)
えて……」
土竜
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
「何をあわててるんだ。格子で鼻面を打つたり、彌造を
拵
(
こせ
)
えたまゝ人の家へ飛込んだり、第一、突つ立つたまゝ話をする奴があるかい」
銭形平次捕物控:140 五つの命
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それから
家
(
うち
)
の漬物はさっぱり気が無いの、土用
越
(
ごし
)
の沢庵、至って塩の辛きやつで黙らそうとは
圧
(
おし
)
が強い。早速当座漬を
拵
(
こせ
)
えて
醤油
(
おしたじ
)
も
亀甲万
(
きっこうまん
)
に改良することさ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「よき
汝
(
われ
)
はおとつゝあが
側
(
そば
)
に
居
(
ゐ
)
る
(
ママ
)
んだぞ、えゝか、
※
(
ねえ
)
は
此
(
これ
)
から
汝
(
われ
)
が
衣物
(
きもの
)
拵
(
こせ
)
えんでお
針
(
はり
)
に
行
(
え
)
くんだかんな、
聽
(
き
)
かねえと
酷
(
ひで
)
えぞ」と
與吉
(
よきち
)
を
抱
(
だ
)
いて
能
(
よ
)
くいひ
含
(
ふく
)
めた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
長「早くは出来ません、良く
拵
(
こせ
)
えるのには木の十年も
乾
(
から
)
した筋の
良
(
い
)
いのを捜さなけれアいけませんから」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それに、さっき戦争があったろう。でお前さんの仲間が勝ったんだと思うねえ。それでここへ上陸してあの古い柵の中に
入
(
へえ
)
ってるのさ。あの柵は何年も何年も前にフリントが
拵
(
こせ
)
えたものだ。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
巣鴨はまるで戦場だ、親分、ちょいと行って、何とかしてやっておくんなさい。放っておくと、請合怪我人ぐらいは
拵
(
こせ
)
えるぜ
銭形平次捕物控:009 人肌地蔵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ただね、材木を組んで
筏
(
いかだ
)
を
拵
(
こせ
)
えて流して来るのが、この下を抜ける時、どこでも勝手次第に
長鍵
(
ながかぎ
)
を
打込
(
ぶちこ
)
んで、
突張
(
つっぱ
)
って、
潜
(
くぐ
)
るくらいなもので、旦那が
買置
(
かっとき
)
なすった。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
由「草へ掴まって…
危
(
あぶね
)
えなア、早く桟橋を
拵
(
こせ
)
えたら宜さそうなものだ……
辷
(
すべ
)
りゃアしないかい」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
巣鴨はまるで戰場だ、親分、ちよいと行つて、何とかしてやつておくんなさい。放つて置くと、請合怪我人位は
拵
(
こせ
)
えるぜ
銭形平次捕物控:009 人肌地藏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
鉄蔵は落着払い、「妙なものを
拵
(
こせ
)
えさしてそれをば見世物に出そうというのよ。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「六百でも一貫でも借りは借りだ。十手なんか突っ張らかして半端な借りを
拵
(
こせ
)
えると、町内の鼻ッつまみになるぞ」
銭形平次捕物控:089 百四十四夜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
日本も日本、江戸の眞ん中、神田向柳原で、洒落れた野郎が『息子番附』といふのを
拵
(
こせ
)
えましたよ。表向は『息子番附』だが、内々は『美男番附』の積りでね。
銭形平次捕物控:286 美男番附
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「五郎助の傷は、俺が
拵
(
こせ
)
えたものらしいぜ、四文錢を一枚、縱にその傷に當てゝ見ろ、八」
銭形平次捕物控:263 死の踊り子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何んとかして下さいよ、親分。十九になる神樂坂小町、ビードロで
拵
(
こせ
)
へて、紅を
銭形平次捕物控:289 美しき人質
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「そうだろうとも、よい年増が、こんな穴を
拵
(
こせ
)
えて隣を覗くわけはねえ」
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「さうだらうとも、よい年増が、こんな穴を
拵
(
こせ
)
えて隣を覗くわけはねえ」
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
長崎で一と身上
拵
(
こせ
)
えた長崎屋七郎兵衞の一家が、あんまりボロい儲けをしたので、長崎を引揚げて、江戸へ來てから三年にもなるといふのに、元の商賣敵からひどい嫌がらせをされて居るんです。
銭形平次捕物控:277 和蘭の銀貨
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
長崎で一と身上
拵
(
こせ
)
えた長崎屋七郎兵衛の一家が、あんまりボロい儲けをしたので、長崎を引揚げて、江戸へ来てから三年にもなるというのに、元の商売
敵
(
がたき
)
からひどい嫌がらせをされて居るんです。
銭形平次捕物控:277 和蘭の銀貨
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
男を
拵
(
こせ
)
へて身を持ち崩し、たうとう背負ひ
商人
(
あきんど
)
のお神さんになつたが、ちよいと見てくれの良い中婆さんで、あの娘は市之助の本當の子ではなく、お神さんの連れ
娘
(
こ
)
で三年前に轉げ込んだといふ——
銭形平次捕物控:289 美しき人質
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ところが土地の者が承知しねえ。いかにも畑は黒木長者のものに相違ないが、地藏樣は昔から此處にあつたもので、誰が
拵
(
こせ
)
えたのか、誰が
建立
(
こんりふ
)
したかわからない筈だ。いかに長者の威勢でも、神樣や佛樣が儘になるわけはねえと來た」
銭形平次捕物控:009 人肌地藏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ところが土地の者が承知しねえ。いかにも畑は黒木長者のものに相違ないが、地蔵様は昔からここにあったもので、誰が
拵
(
こせ
)
えたのか、誰が建立したかわからないはずだ。いかに長者の威勢でも、神様や仏様が
儘
(
まま
)
になるわけはねえと来た」
銭形平次捕物控:009 人肌地蔵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
拵
漢検1級
部首:⼿
9画
“拵”を含む語句
足拵
身拵
急拵
下拵
荷拵
膳拵
腹拵
拵事
取拵
御拵
手拵
別拵
言拵
拵附
菜拵
俄拵
副食物拵
旅拵
銀拵
鉄拵
...