御禮おれい)” の例文
新字:御礼
皆樣みなさまは、其樣そんなにあの可愛かあいがつてくださつたのですか。わたくしなん御禮おれい言葉ことばもございません。』とゆきのやうなるほう微※えくぼなみたゝえて
帳塲ちやうば女主あるじもかけして唯今たゞいまありがたうと同音どうおん御禮おれいたのんでいたくるましとて此處こゝからしてせば、家中うちゞうおもておくしておいでまちまするの愛想あいさう御祝儀ごしうぎ餘光ひかりとしられて
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
……張合はりあひのないれい寢坊ねばう朝飯あさめしましたあとだから、午前ごぜん十時半頃じふじはんごろだとおもふ……どん/\と色氣いろけなく二階にかいあがつて、やあ、いゝお天氣てんきだ、難有ありがたい、と御禮おれいひたいほどの心持こゝろもち
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
申さねば御渡し下されぬとなら是非ぜひもなしと涙にむせぶ有樣如何にも實情じつじやうに見えければ九助は感じ扨々御前は孝心あつき御人故のこらずわたして進ぜませうと財布さいふまゝ渡せしにぞ彼の者大いによろこび全く御かげにて老母の療治れうぢも出來ますと押戴おしいたゞき/\なほとほからず御禮おれいに上りますが少しも早く母へ見せ悦ばせ度存じますと叮嚀ていねいに禮を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いや、これわるかつた。まあ、あらためて、あらためて御禮おれいまをします。……實際じつさい手紙てがみ遺失おとしたとかなかつたうちに、貴女あなたからもどつたのは、なんともひやうのない幸福しあはせなんです。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あとにはりきちやん大明神樣だいめうじんさまこれにもありがたうの御禮おれい山々やま/\
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
大尉閣下たいゐかくか御禮おれい一番いちばん脛押すねおしまいりませう。』