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岩魚
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いはな
ふりがな文庫
“
岩魚
(
いはな
)” の例文
我
(
わ
)
が
獲
(
え
)
ものとを
見較
(
みくら
)
べながら、かたまけると
云
(
い
)
ふ
笑方
(
ゑみかた
)
の、
半面
(
はんめん
)
大
(
おほ
)
ニヤリにニヤリとして、
岩魚
(
いはな
)
を
一振
(
ひとふり
)
、ひらめかして、また、すた/\。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
平家の落武者のかくれたといふさびしい山村を……。獵師と
岩茸
(
いはな
)
採りと鑛山師と熊と
岩魚
(
いはな
)
とを持つた栗山十三郷の山村を……。
日光
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
「聽いて來たばかりです。——谷五郎の野郎はそれが名人で、狙つたら、どんな魚でも逃しつこはないさうで、
岩魚
(
いはな
)
の眼玉を縫ふ手練だと言ひます」
銭形平次捕物控:318 敵の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ソクイに練り交ぜながら
下物
(
さかな
)
は有るやと問ふ宿の女なしと淡泊無味に答ふデモ此邊の川で取れる
岩魚
(
いはな
)
か何かあらうと押し返せば一遍聞合せて見ませうと立つ我々紀行並びに手紙等を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
やまふかきその
谷川
(
たにがは
)
に住むといふやまめ
岩魚
(
いはな
)
を人はとり
食
(
は
)
む
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
ひさしく手を
岩魚
(
いはな
)
のうへにおく。
岩魚:――哀しきわがエレナにささぐ――
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
竹藪の
鳥渡
(
ちよつと
)
途絶
(
とだ
)
えた
世離
(
よばな
)
れた静かな好い場所を占領して、長い釣竿を二三本も水に落して、
暢気
(
のんき
)
さうに
岩魚
(
いはな
)
を釣つて居る
鍔
(
つば
)
の大きい
麦稈
(
むぎわら
)
帽子の人もあつた。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
梢
(
こずゑ
)
は
三階
(
さんがい
)
の
高樓
(
かうろう
)
の
屋根
(
やね
)
を
抽
(
ぬ
)
き、
枝
(
えだ
)
は
川
(
かは
)
の
半
(
なか
)
ばへ
差蔽
(
さしおほ
)
うた
槻
(
けやき
)
の
下
(
した
)
に、
片手
(
かたて
)
に
番傘
(
ばんがさ
)
を、トンと
肩
(
かた
)
に
持
(
も
)
たせながら、
片手釣
(
かたてづり
)
で
輕
(
かる
)
く
岩魚
(
いはな
)
を
釣
(
つ
)
つて
居
(
ゐ
)
る
浴客
(
よくきやく
)
の
姿
(
すがた
)
が
見
(
み
)
える。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
銛
(
もり
)
に似て、鐵の尖きが三つか四つに別れて、魚を突く道具ですよ。川でも海でも使ひ、時には
鯰
(
なまず
)
も
鰻
(
うなぎ
)
も取るが。もとは、岩川の石を起して、底を拔いた
桶
(
をけ
)
を眼鏡にして、
鰍
(
かじか
)
や
岩魚
(
いはな
)
を突くんで」
銭形平次捕物控:318 敵の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ああ
岩魚
(
いはな
)
ぞはしる
岩魚:――哀しきわがエレナにささぐ――
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
此處で食ふ鮎は、皆
阿久津
(
あくつ
)
附近の鬼怒川から持つて來るのである。その代り、
岩魚
(
いはな
)
がゐる。かじかがゐる。
赤腹
(
あかつぱら
)
がある。中禪寺湖では大きな驚くやうな鰻が獲れた。
日光
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
半纏着
(
はんてんぎ
)
は、
水
(
みづ
)
の
淺
(
あさ
)
い
石
(
いし
)
を
起
(
おこ
)
して、
山笹
(
やまざさ
)
をひつたり
挾
(
はさ
)
んで、
細流
(
さいりう
)
に
岩魚
(
いはな
)
を
預
(
あづ
)
けた。
溌剌
(
はつらつ
)
と
言
(
い
)
ふのは
此
(
これ
)
であらう。
水
(
みづ
)
は
尾鰭
(
をひれ
)
を
泳
(
およ
)
がせて
岩
(
いは
)
に
走
(
はし
)
る。そのまゝ、すぼりと
裸體
(
はだか
)
に
成
(
な
)
つた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
見参
(
けんざん
)
、
見参
(
けんざん
)
などゝ
元気
(
げんき
)
づいて、
説明
(
せつめい
)
を
待
(
ま
)
つまでもない、
此
(
こ
)
の
山深
(
やまふか
)
く
岩魚
(
いはな
)
のほかは、
予
(
かね
)
て
聞
(
き
)
いた
姫鱒
(
ひめます
)
にておはすらむ、カバチエツポでがんせうの、と
横歩行
(
よこある
)
きして
見
(
み
)
に
立
(
た
)
つ
勢
(
いきほ
)
ひ。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
岩魚
(
いはな
)
の
大
(
だい
)
を三
匹
(
びき
)
食
(
く
)
つて
咽喉
(
のど
)
を
渇
(
かは
)
かすやうな
尋常
(
じんじやう
)
なのではない。
和井内
(
わゐない
)
自慢
(
じまん
)
のカバチエツポの
肥
(
ふと
)
つた
処
(
ところ
)
を、
二尾
(
ふたつ
)
塩焼
(
しほや
)
きでぺろりと
平
(
たひら
)
げて、あとをお
茶漬
(
ちやづけ
)
さら/\で
小楊子
(
こようじ
)
を
使
(
つか
)
ふ。……
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
岩
常用漢字
小2
部首:⼭
8画
魚
常用漢字
小2
部首:⿂
11画
“岩魚”で始まる語句
岩魚止
岩魚留
岩魚釣