“山深”の読み方と例文
読み方割合
やまふか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
峰（みね）は木（こ）の葉（は）の虹（にじ）である、谷（たに）は錦（にしき）の淵（ふち）である。……信濃（しなの）の秋（あき）の山深（やまふか）く、霜（しも）に冴（さ）えた夕月（ゆふづき）の色（いろ）を、まあ、何（なん）と言（い）はう。……流（ながれ）は銀鱗（ぎんりん）の龍（りう）である。
魔法罎 (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
木像（もくざう）、神（しん）あるなり。神（しん）なけれども霊（れい）あつて来（きた）り憑（よ）る。山深（やまふか）く、里（さと）幽（ゆう）に、堂宇（だうう）廃頽（はいたい）して、愈（いよ／＼）活（い）けるが如（ごと）く然（しか）る也（なり）。
甲冑堂 (新字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
唯（たゞ）山深（やまふか）く木（き）を樵（こ）る賤（しづ）が、兎（と）もすれば、我（わ）が伐木（ばつぼく）の谺（こだま）にあらぬ、怪（あや）しく、床（ゆか）しく且（か）つ幽（かすか）に、ころりん、から／＼、と妙（たへ）なる楽器（がくき）を奏（かな）づるが如（ごと）きを聞（き）く——其時（そのとき）は、森（もり）の枝（えだ）が
神鑿 (新字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)