“深山竜胆”の読み方と例文
読み方割合
みやまりんどう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
洞窟の入口は疎らに草でおおわれていて、その中に一寸ほどの深山竜胆みやまりんどうが飛び飛びに可憐かれんな花を咲かせていた。
松風の門 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
長尾氏から狐や兎やむじなの話を聞きながら、たばこをふかしたり、林檎を噛つたりしてゐるうちに、銀鼠色の烟雨えんうが、つい入口に近い叢のなかに佗しく咲いた深山竜胆みやまりんどう
霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
笈摺おいずるをかけて、足はかいがいしく草鞋わらじで結んでいることに気がつき、そうして白羽二重の小袖の襟には深山竜胆みやまりんどうがさしてあることを、気がつくと、ああ、なるほど、なるほど、間違いはありません
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)