“夕月”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆふづき63.6%
ゆうづき36.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕月夜(ゆふづくよ)といふのは夕月(ゆふづき)の夜(よ)といふことでなく、月夜(つきよ)は月(つき)のことです。で、夕月(ゆふづき)の頃(ころ)といふと、新月(しんげつ)の出(で)た時分(じぶん)といふことになります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
峰(みね)は木(こ)の葉(は)の虹(にじ)である、谷(たに)は錦(にしき)の淵(ふち)である。……信濃(しなの)の秋(あき)の山深(やまふか)く、霜(しも)に冴(さ)えた夕月(ゆふづき)の色(いろ)を、まあ、何(なん)と言(い)はう。……流(ながれ)は銀鱗(ぎんりん)の龍(りう)である。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
妖麗(ようれい)な夜霞(よがすみ)をふいて、三方(みかた)ヶ原(はら)の野末(のずえ)から卵黄色(らんこうしょく)な夕月(ゆうづき)がのっとあがった。都田川(みやこだがわ)のながれは刻々(こっこく)に水の色を研(と)ぎかえてくる、——藍(あい)、黒、金、銀波(ぎんぱ)。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
斜(なな)めにうねった道角(みちかど)に、二抱(ふたかか)えもある大松(おおまつ)の、その木(き)の下(した)をただ一人(ひとり)、次第(しだい)に冴(さ)えた夕月(ゆうづき)の光(ひかり)を浴(あ)びながら、野中(のなか)に咲(さ)いた一本(ぽん)の白菊(しらぎく)のように、静(しず)かに歩(あゆ)みを運(はこ)んで来(く)るほのかな姿(すがた)。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)