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夕月
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ゆうづき
ふりがな文庫
“
夕月
(
ゆうづき
)” の例文
妖麗
(
ようれい
)
な
夜霞
(
よがすみ
)
をふいて、
三方
(
みかた
)
ヶ
原
(
はら
)
の
野末
(
のずえ
)
から
卵黄色
(
らんこうしょく
)
な
夕月
(
ゆうづき
)
がのっとあがった。
都田川
(
みやこだがわ
)
のながれは
刻々
(
こっこく
)
に水の色を
研
(
と
)
ぎかえてくる、——
藍
(
あい
)
、黒、金、
銀波
(
ぎんぱ
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
斜
(
なな
)
めにうねった
道角
(
みちかど
)
に、
二抱
(
ふたかか
)
えもある
大松
(
おおまつ
)
の、その
木
(
き
)
の
下
(
した
)
をただ
一人
(
ひとり
)
、
次第
(
しだい
)
に
冴
(
さ
)
えた
夕月
(
ゆうづき
)
の
光
(
ひかり
)
を
浴
(
あ
)
びながら、
野中
(
のなか
)
に
咲
(
さ
)
いた一
本
(
ぽん
)
の
白菊
(
しらぎく
)
のように、
静
(
しず
)
かに
歩
(
あゆ
)
みを
運
(
はこ
)
んで
来
(
く
)
るほのかな
姿
(
すがた
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
鑓持ちばかり戻る
夕月
(
ゆうづき
)
野坡
(
やば
)
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
伊吹のうえに
夕月
(
ゆうづき
)
を見ながら、秀吉は長浜城へ帰った。もちろん佐吉もその日から彼のうしろに従っていた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その
夕月
(
ゆうづき
)
の
光
(
ひかり
)
の
下
(
した
)
に、おのが
淡
(
あわ
)
い
影
(
かげ
)
を
踏
(
ふ
)
みながら、
言葉
(
ことば
)
のあやも
面白
(
おもしろ
)
おかしく、
舞
(
ま
)
いつ
踊
(
おど
)
りつ
来懸
(
きかか
)
ったのは、この
春頃
(
はるごろ
)
から
江戸中
(
えどじゅう
)
を、
隈
(
くま
)
なく
歩
(
ある
)
き
廻
(
まわ
)
っている
飴売土平
(
あめうりどへい
)
。まだ三十にはならないであろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
夕
常用漢字
小1
部首:⼣
3画
月
常用漢字
小1
部首:⽉
4画
“夕月”で始まる語句
夕月夜
夕月映