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ゆふづき
ふりがな文庫
“
夕月
(
ゆふづき
)” の例文
夕月夜
(
ゆふづくよ
)
といふのは
夕月
(
ゆふづき
)
の
夜
(
よ
)
といふことでなく、
月夜
(
つきよ
)
は
月
(
つき
)
のことです。で、
夕月
(
ゆふづき
)
の
頃
(
ころ
)
といふと、
新月
(
しんげつ
)
の
出
(
で
)
た
時分
(
じぶん
)
といふことになります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
峰
(
みね
)
は
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
の
虹
(
にじ
)
である、
谷
(
たに
)
は
錦
(
にしき
)
の
淵
(
ふち
)
である。……
信濃
(
しなの
)
の
秋
(
あき
)
の
山深
(
やまふか
)
く、
霜
(
しも
)
に
冴
(
さ
)
えた
夕月
(
ゆふづき
)
の
色
(
いろ
)
を、まあ、
何
(
なん
)
と
言
(
い
)
はう。……
流
(
ながれ
)
は
銀鱗
(
ぎんりん
)
の
龍
(
りう
)
である。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蘿月
(
らげつ
)
は
俄
(
にはか
)
に
狼狽
(
うろた
)
へ出し、
八日頃
(
やうかごろ
)
の
夕月
(
ゆふづき
)
がまだ
真白
(
ましろ
)
く
夕焼
(
ゆふやけ
)
の空にかゝつてゐる
頃
(
ころ
)
から
小梅瓦町
(
こうめかはらまち
)
の
住居
(
すまひ
)
を
後
(
あと
)
にテク/\
今戸
(
いまど
)
をさして歩いて行つた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
一時中学の書記となり、自炊生活を営みし時、「
夕月
(
ゆふづき
)
に
鰺
(
あぢ
)
買ふ書記の細さかな」と
自
(
みづか
)
ら
病躯
(
びやうく
)
を
嘲
(
あざけ
)
りしことあり。失恋せる相手も見しことあれども、今は
如何
(
いか
)
になりしや知らず。
学校友だち
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
物嘆
(
ものなげ
)
かしきたたずまひ、
樹間
(
こま
)
に
仄
(
ほの
)
めく
夕月
(
ゆふづき
)
の
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
▼ もっと見る
こゝろもとなき
夕月
(
ゆふづき
)
の
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
さきぬべき
夕月
(
ゆふづき
)
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
もちろんたゞの
枕詞
(
まくらことば
)
だけでなく、
夕月
(
ゆふづき
)
の
頃
(
ころ
)
にほんのり
見
(
み
)
えかけたといふ
意味
(
いみ
)
にはいつてゐるのですが、
學問的
(
がくもんてき
)
にもこの
二
(
ふた
)
つの
句
(
く
)
の
連絡
(
れんらく
)
をつけてゐるわけなのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
それ
等
(
ら
)
の
家
(
うち
)
の
竹垣
(
たけがき
)
の
間
(
あひだ
)
からは
夕月
(
ゆふづき
)
に
行水
(
ぎやうずゐ
)
をつかつてゐる女の
姿
(
すがた
)
の見える事もあつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
五
分間
(
ふんかん
)
停車
(
ていしや
)
と
聞
(
き
)
いて、
昇降口
(
しようかうぐち
)
を、
峠
(
たうげ
)
の
棧橋
(
かけはし
)
のやうな、
雲
(
くも
)
に
近
(
ちか
)
い、
夕月
(
ゆふづき
)
のしら/″\とあるプラツトフオームへ
下
(
お
)
りた
一人旅
(
ひとりたび
)
の
旅客
(
りよきやく
)
が、
恍惚
(
うつとり
)
とした
顏
(
かほ
)
をして
訪
(
たづ
)
ねた
時
(
とき
)
、
立會
(
たちあは
)
せた
驛員
(
えきゐん
)
は、……
恁
(
か
)
う
答
(
こた
)
へた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
夕月
(
ゆふづき
)
は
門
(
と
)
にこそゐよれ。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
葉桜
(
はざくら
)
の上に輝きそめた
夕月
(
ゆふづき
)
の光がいかにも
凉
(
すゞ
)
しい。
滑
(
なめらか
)
な満潮の水は「お前どこ
行
(
ゆ
)
く」と
流行唄
(
はやりうた
)
にもあるやうにいかにも
投遣
(
なげや
)
つた
風
(
ふう
)
に
心持
(
こゝろもち
)
よく流れてゐる。
宗匠
(
そうしやう
)
は目をつぶつて
独
(
ひとり
)
で
鼻唄
(
はなうた
)
をうたつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
こよひ
濕
(
うる
)
める
夕月
(
ゆふづき
)
の
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
夕
常用漢字
小1
部首:⼣
3画
月
常用漢字
小1
部首:⽉
4画
“夕月”で始まる語句
夕月夜
夕月映