うし)” の例文
蒼白あをじろう、はひのやうに蒼白あをじろうなって、みどろになって、どこもどこもこごりついて。ると其儘そのまゝ、わしゃうしなうてしまひましたわいの。
うめがちらほらとやうになつた。はやいのはすでいろうしなつてりかけた。あめけむやうはじめた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
もとは檀家だんかの一にんなりしがはやくに良人おつとうしなひてなき暫時しばらくこゝにおはりやとひ同樣どうやうくちさへらさせてくださらばとてあらそゝぎよりはじめておさいごしらへはもとよりのこと
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
横着おうちゃくなやつめ。小幡民部こばたみんぶどのからの大切なご書面、もしうしのうたらどうするつもりじゃ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うしなひぬ、すな
友に (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
取出して日外いつぞやうしなひ給ひしと有りし印籠は是にては候はずやと言ば二人は大いにおどろき如何にして此品の其方の手に入しやと言に忠八は是にはながき御物語ものがたりあり一通り御聞下さるべしとて岡山の城下外れにて佐太夫に別れしより吉備津の便船びんせんに乘り大坂へつき同所に半年餘も逗留とうりうし夫より京都に到り三條通りなる龜屋と言るに宿を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
彼等かれら生活せいくわつひろさをうしなふと同時どうじに、ふかさをしてた。彼等かれらは六ねんあひだ世間せけん散漫さんまん交渉かうせふもとめなかつたかはりに、おなじ六ねん歳月さいげつげて、たがひむねを堀ほ》りした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
うしなひしかいならば
友に (新字旧仮名) / 末吉安持(著)