其書そのしよ)” の例文
ゆゑ其傳そのでん(六六)ついづ。其書そのしよいたつてはおほこれり。ここもつろんぜず、その(六七)軼事いつじろんず。管仲くわんちう所謂いはゆる賢臣けんしんなり。しかれども(六八)孔子こうしこれせうとす。
この菊塢きくう狂歌きやうかしゆ発句ほつくあり、(手紙と其書そのしよ移転ひつこしまぎれにさがしても知れぬは残念ざんねんにもかくにも一個いつこ豪傑がうけつ山師やましなにやらゑし隅田川すみだがは」と白猿はくゑんが、芭蕉ばせうの句をもじりて笑ひしは
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
龐涓はうけんはたしてよる斫木しやくぼくもといたり、白書はくしよすなは(五五)りてこれてらす。其書そのしよいまをはらざるに、せいぐん萬弩ばんどともはつす。ぐんおほひみだれ、(五六)相失あひしつす。
ひとあるひ其書そのしよつたへてしんいたる。秦王しんわう孤憤こふん五蠧ごとしよいはく、『嗟乎ああ寡人くわじん此人このひとこれあそぶをば、すともうらみじ』と。李斯りしいはく、『韓非かんぴあらはすところしよなり』と。しんつてきふかんむ。