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児戯
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じぎ
ふりがな文庫
“
児戯
(
じぎ
)” の例文
神事
(
かみごと
)
はすべて
児戯
(
じぎ
)
に
似
(
に
)
たること多し、しかれども
凡慮
(
ぼんりよ
)
を以て
量識
(
はかりしる
)
べからず。此堂押に
類
(
るゐ
)
せし事他国にもあるべし、
姑
(
しばらく
)
記
(
しる
)
して
類
(
るゐ
)
を
示
(
しめ
)
す。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
実際、彼女のすることはさし出がましく、
児戯
(
じぎ
)
にひとしく、女らしくもなかった。私は、彼女を大いに責めてもいいと思っている。
世界怪談名作集:12 幻の人力車
(新字新仮名)
/
ラデャード・キプリング
(著)
その斬って
出
(
いず
)
るや、
児戯
(
じぎ
)
をあしらう如く脚下にねじ伏せ、懇々、これを
懲
(
こら
)
して放したというような話すら
遺
(
のこ
)
っているほどである。
剣の四君子:05 小野忠明
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
妾が佐助に技を授くるはもとより一時の
児戯
(
じぎ
)
にあらず、佐助は生来音曲を好めども
丁稚
(
でっち
)
の身として立派なる検校にも
就
(
つ
)
く
能
(
あた
)
わず独習するが
不憫
(
ふびん
)
さに
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
物質的利益に
超脱
(
ちょうだつ
)
し、名誉、地位、
得喪
(
とくそう
)
の上に
優游
(
ゆうゆう
)
するを得ば、世間に行わるる勝敗は
児戯
(
じぎ
)
に
等
(
ひと
)
しきものとなる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
それも今になって記憶の台に
載
(
の
)
せて
眺
(
なが
)
めると、ほとんど冒険とも探検とも名づけようのない
児戯
(
じぎ
)
であった。彼はそれがために
位地
(
いち
)
にありつく事はできた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
太祇蕪村一派の諸家その
造詣
(
ぞうけい
)
の深さ測るべからざる者あり。
暁台
(
きょうたい
)
闌更
(
らんこう
)
白雄
(
しらお
)
らの句
遂
(
つい
)
に
児戯
(
じぎ
)
のみ。(五月二日)
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
自分には其れが
児戯
(
じぎ
)
の如くに見えて何の感動も起らず冷然として一
瞥
(
べつ
)
し去る外は無かつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
左
(
さ
)
れば瘠我慢の一主義は
固
(
もと
)
より人の私情に
出
(
いず
)
ることにして、
冷淡
(
れいたん
)
なる数理より論ずるときはほとんど
児戯
(
じぎ
)
に等しといわるるも
弁解
(
べんかい
)
に
辞
(
じ
)
なきがごとくなれども、世界古今の実際において
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
お負けに、レエンは
一夜一夜
(
いちやいちや
)
を章別にした上に、或章は註の
中
(
うち
)
に追入れて
了
(
しま
)
つたり、詩を散文に訳出したり又は全然捨てて了つたりして居るし、
児戯
(
じぎ
)
に類する誤訳も甚だ多いと云ふ次第。
リチャード・バートン訳「一千一夜物語」に就いて
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
刑法が言ふ所の
窃盗
(
せつたう
)
、彼は
児戯
(
じぎ
)
です、神の見給ふ窃盗とは
則
(
すなは
)
ち、今日の社会が
尤
(
もつと
)
も尊敬して居る法律と愛国心です、所有権の神聖、兵役の義務、足れ皆な窃盗掠奪の符調に過ぎないのです
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
そこには
甘蠅
(
かんよう
)
老師とて
古今
(
ここん
)
を
曠
(
むな
)
しゅうする
斯道
(
しどう
)
の大家がおられるはず。老師の技に比べれば、我々の射のごときはほとんど
児戯
(
じぎ
)
に類する。儞の師と頼むべきは、今は甘蠅師の外にあるまいと。
名人伝
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
が、
児戯
(
じぎ
)
——。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
『この世のあらゆる体験のうち、殺人のごとく驚異すべき体験がほかにあるであろうか。いかなる科学、哲学、宗教の魅力も、この最大の罪のもつ神秘と危険と勝利感にくらべることはできない。この深刻なる罪の前にはすべてのものが
児戯
(
じぎ
)
に等しいのである。』
探偵小説の「謎」
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
神事
(
かみごと
)
はすべて
児戯
(
じぎ
)
に
似
(
に
)
たること多し、しかれども
凡慮
(
ぼんりよ
)
を以て
量識
(
はかりしる
)
べからず。此堂押に
類
(
るゐ
)
せし事他国にもあるべし、
姑
(
しばらく
)
記
(
しる
)
して
類
(
るゐ
)
を
示
(
しめ
)
す。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「
児戯
(
じぎ
)
。何するものぞっ」覚明は身を沈め、宙を切って行く薙刀の柄をのぞんで手をのばした。ぐっとつかんで自分の脇の下へかかえ込むと
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すなわち賢人君子の
眼
(
まなこ
)
よりせばあるいは
児戯
(
じぎ
)
に等しいかは知らんが、青年時代の希望の実状を
印
(
いん
)
してこれを現今の実際と照合し、もって理想の
規矩
(
きく
)
にあててみるのである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
けれど寄手も、やがては、一杯食ッていたと知り、もう近頃ではそんな
児戯
(
じぎ
)
にひとしい計略には乗ッても来ない。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
任侠
(
にんきょう
)
の
標榜
(
ひょうぼう
)
するところには、
些細
(
ささい
)
なる点においてまことに
児戯
(
じぎ
)
に似たることも少なくない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「おびただしい夷族の整備ではある。けれど悲しいかな、夷族はやはり夷族。あの配陣はまるで兵法を知らないものの
児戯
(
じぎ
)
だ。一戦に蹴破ってよろしい」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
よく世間の武芸者のうちに、
地摺
(
じずり
)
の
青眼
(
せいがん
)
などということを口にするのを聞くが、そんな構えは何流にもありようはない。
児戯
(
じぎ
)
にひとしいと、笑っていたそうです。
剣の四君子:05 小野忠明
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし家康の眼からみると、まことにみなこれ乳臭の
児戯
(
じぎ
)
。ただ気の毒なとおもわれるのみだった。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見ると、不動
縛
(
しば
)
りになった如く、新九郎は
面
(
おもて
)
に朱をそそいだまま、髪の生え際に玉の汗を泛かせている。しかし、自斎その者も、決して
児戯
(
じぎ
)
をあしらうようなものではない。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ははは。
児戯
(
じぎ
)
にひとしい」と関羽は満心の不平を笑いにまぎらせて云った。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
孔明は
詐
(
いつわ
)
りを得意となすと聞く。ただそれ人の心を惑わしめんとする
児戯
(
じぎ
)
にひとしい計略。何をためらい、何をおそるる。——すでに曠野は雪つもること十尺。退くにはかえって難儀あらん。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「若い若い。汝らの攻撃を見ていると、まだまるで
児戯
(
じぎ
)
にひとしい」
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
児戯
(
じぎ
)
にひとしい
偽文
(
にせぶみ
)
、攻めあぐねた寄手の顔を見るような」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが、趙雲に向っては、その大道具も
児戯
(
じぎ
)
に見えた。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「正季っ、よせ。よさんか。
児戯
(
じぎ
)
のようなまねは」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
児戯
(
じぎ
)
に等しいもの」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
児
常用漢字
小4
部首:⼉
7画
戯
常用漢字
中学
部首:⼽
15画
“児”で始まる語句
児
児童
児供
児等
児島
児女
児玉
児曹
児島高徳
児輩