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仁和賀
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にわか
ふりがな文庫
“
仁和賀
(
にわか
)” の例文
母のお時といっしょに廓の
仁和賀
(
にわか
)
を見物に行ったとき、
海嘯
(
つなみ
)
のように寄せて来る人波の渦に巻き込まれて、母にははぐれ、人には踏まれ、
藁草履
(
わらぞうり
)
を片足なくして
箕輪心中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
男は三五郎を中に
仁和賀
(
にわか
)
のさらひ、北廓全盛見わたせば、軒は提燈電氣燈、いつも賑ふ五丁町、と諸聲をかしくはやし立つるに、
記憶
(
おぼえ
)
のよければ去年一昨年とさかのぼりて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
毎夜の
張見世
(
はりみせ
)
はなお廃止せられず、時節が来れば桜や
仁和賀
(
にわか
)
の催しもまたつづけられていた。
里の今昔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
時々浪花節や、活動寫眞や、
仁和賀
(
にわか
)
芝居の興行をしても、ゴテ/\言はんこと。
鱧の皮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
秋の
仁和賀
(
にわか
)
にも
引
(
ひけ
)
を取らず、座敷へ出ても押されぬ一本、
地
(
じ
)
は清元で、
振
(
ふり
)
は
花柳
(
はなやぎ
)
の免許を取り、
生疵
(
なまきず
)
で鍛え上げて、芸にかけたら何でもよし、客を殺す
言句
(
もんく
)
まで習い上げた蝶吉だ、さあ来い!
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
芙蓉の様な種類の女性は、二つ面の
仁和賀
(
にわか
)
と同じ様に、二つも三つもの、全く違った性格を
貯
(
たくわ
)
えていて、時に応じ人に応じて、それを見事に使い
別
(
わ
)
けるものだということを、彼はすっかり忘れていた。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
仁和賀
(
にわか
)
の
金棒
(
かなぼう
)
に
親父
(
おやぢ
)
の
代理
(
だいり
)
をつとめしより
氣位
(
きぐらい
)
ゑらく
成
(
な
)
りて、
帶
(
おび
)
は
腰
(
こし
)
の
先
(
さき
)
に、
返事
(
へんじ
)
は
鼻
(
はな
)
の
先
(
さき
)
にていふ
物
(
もの
)
と
定
(
さだ
)
め、にくらしき
風俗
(
ふうぞく
)
、あれが
頭
(
かしら
)
の
子
(
こ
)
でなくばと
鳶人足
(
とびにんそく
)
が
女房
(
にようぼう
)
の
蔭口
(
かげぐち
)
に
聞
(
きこ
)
えぬ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
時々
浪花節
(
なにはぶし
)
や、活動写真や、
仁和賀
(
にわか
)
芝居の興行をしても、ゴテ/\言はんこと。
鱧の皮
(新字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
夫
(
そ
)
れよと
即坐
(
そくざ
)
に
鋏
(
はさみ
)
を
借
(
か
)
りて
女子
(
おなご
)
づれは
切拔
(
きりぬ
)
きにかゝる、
男
(
をとこ
)
は三五
郎
(
らう
)
を
中
(
なか
)
に
仁和賀
(
にわか
)
のさらひ、
北廓
(
ほくくわく
)
全盛
(
ぜんせい
)
見
(
み
)
わたせば、
軒
(
のき
)
は
提燈
(
ちようちん
)
電氣燈
(
でんきとう
)
、いつも
賑
(
にぎは
)
ふ五
丁
(
てう
)
町
(
まち
)
、と
諸聲
(
もろごゑ
)
をかしくはやし
立
(
た
)
つるに
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一ト月と同じ職も無くて霜月より春へかけては
突羽根
(
つくばね
)
の内職、夏は檢査場の氷屋が手傳ひして、呼聲をかしく客を引くに上手なれば、人には調法がられぬ、
去年
(
こぞ
)
は
仁和賀
(
にわか
)
の臺引きに出しより
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一ト
月
(
つき
)
と
同
(
おな
)
じ
職
(
しよく
)
も
無
(
な
)
くて
霜月
(
しもつき
)
より
春
(
はる
)
へかけては
突羽根
(
つくばね
)
の
内職
(
ないしよく
)
、
夏
(
なつ
)
は
檢査塲
(
けんさば
)
の
氷屋
(
こほりや
)
が
手傳
(
てつだ
)
ひして、
呼聲
(
よびごゑ
)
をかしく
客
(
きやく
)
を
引
(
ひ
)
くに
上手
(
じやうず
)
なれば、
人
(
ひと
)
には
調法
(
てうはう
)
がられぬ、
去年
(
こぞ
)
は
仁和賀
(
にわか
)
の
臺引
(
だいひ
)
きに
出
(
いで
)
しより
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
横町
(
よこてう
)
組と自らゆるしたる乱暴の子供大将に
頭
(
かしら
)
の
長
(
ちよう
)
とて歳も十六、
仁和賀
(
にわか
)
の
金棒
(
かなぼう
)
に親父の代理をつとめしより気位ゑらく成りて、帯は腰の先に、返事は鼻の先にていふ物と定め、にくらしき風俗
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
身代たゝき骨になれば再び古巣への
内儀
(
かみさま
)
姿、どこやら素人よりは見よげに覺えて、これに染まらぬ子供もなし、秋は九月
仁和賀
(
にわか
)
の頃の大路を見給へ、さりとは宜くも學びし
露八
(
ろはち
)
が物眞似、
榮喜
(
えいき
)
が
處
(
しよ
)
作
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
身代たたき骨になれば再び古巣への
内儀
(
かみさま
)
姿
(
すがた
)
、どこやら
素人
(
しろうと
)
よりは見よげに覚えて、これに染まらぬ子供もなし、秋は九月
仁和賀
(
にわか
)
の頃の大路を見給へ、さりとは
宜
(
よ
)
くも学びし
露八
(
ろはち
)
が物真似、
栄喜
(
ゑいき
)
が
処作
(
しよさ
)
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
仁
常用漢字
小6
部首:⼈
4画
和
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
賀
常用漢字
小4
部首:⾙
12画
“仁和”で始まる語句
仁和寺
仁和
仁和加
仁和県
仁和寺流
仁和寺辺