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ちゅうかん
ふりがな文庫
“
中間
(
ちゅうかん
)” の例文
(その癖又一面には父の玄鶴とお芳の兄との
中間
(
ちゅうかん
)
に立っている関係上、いつか素気なく先方の頼みを断れない気もちにも落ちこんでいた。)
玄鶴山房
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
で、
若
(
も
)
し
松竹梅
(
しょうちくばい
)
と三つ
並
(
なら
)
べて
見
(
み
)
たら、
強
(
つよ
)
いのと
弱
(
よわ
)
いのとの
両極端
(
りょうきょくたん
)
が
松
(
まつ
)
と
竹
(
たけ
)
とで、
梅
(
うめ
)
はその
中間
(
ちゅうかん
)
に
位
(
くらい
)
して
居
(
い
)
るようでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
こっちで寄り添おうとすればするほど、
中間
(
ちゅうかん
)
にあるその邪魔ものが彼女の胸を突ッついた。しかも夫は平気で澄ましていた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
昼間または
中間
(
ちゅうかん
)
のマという言葉をはじめとし、ハシマも
小
(
こ
)
バサマもケンズイも、もとはすべて間食ということであった。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
糟谷
(
かすや
)
はつくづくと、自分が
過渡期
(
かとき
)
の
中間
(
ちゅうかん
)
に
入用
(
にゅうよう
)
な
材
(
ざい
)
となって、
仮小屋的任務
(
かりごやてきにんむ
)
にあたったことを
悔
(
く
)
やんだ。
涙
(
なみだ
)
がいつのまにかまぶたをうるおしていた。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
一は清信がいまだ豪健
放恣
(
ほうし
)
なる一家の画風を
立
(
たつ
)
るに
到
(
いた
)
らず、
専
(
もっぱ
)
ら師宣の門人
古山師重
(
ふるやまもろしげ
)
を
中間
(
ちゅうかん
)
にして菱川派の筆法を学びたる時代の制作を
窺
(
うかが
)
ふ一例とするに足ればなり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
八九歳の弱い男の子が、ある城下の郊外の
家
(
うち
)
から、川添いの砂道を小一里もある小学校に通う。途中、一方が
古来
(
こらい
)
の
死刑場
(
しおきば
)
、一方が墓地の其
中間
(
ちゅうかん
)
を通らねばならぬ処があった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
こう
呼
(
よ
)
び立てながら、咲耶子はおくの
郭
(
くるわ
)
から二の郭の
中間
(
ちゅうかん
)
、
桝形
(
ますがた
)
の
柵
(
さく
)
まで走ってくると、とうぜん、そこに
夜半
(
よなか
)
でも
詰
(
つ
)
めていなければならないはずの
武士
(
ぶし
)
が、声もなく
寂寞
(
せきばく
)
として
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ソコトラ島とクリアムリア群島との、
丁度
(
ちょうど
)
中間
(
ちゅうかん
)
のところへ浮き上るつもりです」
のろのろ砲弾の驚異:――金博士シリーズ・1――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
一つ
口
(
くち
)
に
申
(
もう
)
したら、
真正
(
ほんとう
)
の
神様
(
かみさま
)
と
人間
(
にんげん
)
との
中間
(
ちゅうかん
)
に
立
(
た
)
ちてお
取次
(
とりつ
)
ぎの
役目
(
やくめ
)
をつとめるのが
人霊
(
じんれい
)
の
仕事
(
しごと
)
——。まあそれ
位
(
くらい
)
に
考
(
かんが
)
えて
戴
(
いただ
)
けば、
大体
(
だいたい
)
宜
(
よろ
)
しいかと
存
(
ぞん
)
じます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
自分の
前
(
さき
)
に云った一種妙な心持ちと云うのは、魂が寝返りを打たないさき、景色がいかにも明瞭であるなと心づいたあと、——その
際
(
きわ
)
どい
中間
(
ちゅうかん
)
に起った心持ちである。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その甲府と
小太郎山
(
こたろうざん
)
の
中間
(
ちゅうかん
)
あたり、すなわち
釜無川
(
かまなしがわ
)
のほとり、
韮崎
(
にらさき
)
の
宿
(
しゅく
)
から
御所山
(
ごしょやま
)
の
裾
(
すそ
)
あたりにかけて、半里あまりの長さにわたっている、人である、火である、
野陣
(
やじん
)
の
殺気
(
さっき
)
である。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ペナンからコロムボの
中間
(
ちゅうかん
)
で、余は其思出の記を
甲板
(
かんぱん
)
から印度洋へ
抛
(
ほう
)
り込んだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
それはトシ子ちゃんと鬼火がおどる舞台とのちょうど
中間
(
ちゅうかん
)
の草むらの中から、とつぜんぱっと明かるい光がさして天井を照らした。思いがけない光だった。そんな光を用意したおぼえはない。
骸骨館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
先刻
(
せんこく
)
雨
(
あめ
)
を
降
(
ふ
)
らせるにつきても、
俺達
(
わしたち
)
が
第
(
だい
)
一に
神界
(
しんかい
)
のお
許
(
ゆる
)
しを
受
(
う
)
けたのはそこじゃ。
大
(
おお
)
きな
仕事
(
しごと
)
になればなるほど、ますます
奥
(
おく
)
が
深
(
ふか
)
くなる。
俺達
(
わしたち
)
は
言
(
い
)
わば
神
(
かみ
)
と
人
(
ひと
)
との
中間
(
ちゅうかん
)
の
一
(
ひと
)
つの
活
(
い
)
きた
道具
(
だうぐ
)
じゃ……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“中間”で始まる語句
中間部屋
中間僧
中間男
中間者
中間法師
中間体
中間色
中間迄
中間體
中間人物