“白々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しらじら48.9%
しろじろ20.2%
しろ/″\7.4%
しら/″\6.4%
しらしら6.4%
しら/\2.1%
しろし2.1%
シロヾヽ2.1%
ほの/″\1.1%
しろしろ1.1%
はく/\1.1%
シロジロ1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鉄杖を突くと片足をはね、一本歯の足駄高々と、ヒラリと飛んだは金目垣、さながら一匹の巨大なだ。白々しらじらと姿を消してしまった。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
銀行は窓も入口も、すっかりよろい戸がおろされて、三階だての前面が、まるで映画のスクリーンのように、白々しろじろと照らしだされていました。
妖人ゴング (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
其のうちに長き夜の白々しろ/″\と明渡りまして、身体はがっかり腹は減る、如何いかゞせばやとぼんやり立縮たちすくんで居りましたが、思い直してふもとの方へくだりました。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ふるはしアノ白々しら/″\しいといふとき長庵は顏色がんしよくかへて五十兩には何事ぞや拙者はさらおぼえなき大金を拙者に渡したなどとは途方とはうなき事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それを運んできた運送店へ、夜の白々しらしら明けに一台の自動車がとまって、神谷芳雄の所書きを示し、これをすぐに届けてくれと依頼されたとのことである。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
すると一心いつしんとほりましてか、満願まんぐわんの日に梅喜ばいきは疲れ果てゝ賽銭箱さいせんばこそば打倒ぶつたふれてしまふうちに、カア/\と黎明しのゝめつぐからす諸共もろとも白々しら/\が明けはなれますと
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
群木ぐんぼくすこしく霜をそめ紅々あかく連山れんざんわづかに雪をのせ白々しろし
山の端に立つた俤びとは、白々シロヾヽとした掌をあげて、姫をさし招いたと覺えた。だが今、近々と見る其手は、海の渚の白玉のやうに、からびて寂しく、目にうつる。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
さて其夜も白々ほの/″\と明渡りけるに大勢の客人共は皆々一同に起出おきいでうが手水てうづつかうゆゑ後藤半四郎も同じく起出おきいでうが手水てうづ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
毛一筋も乱れない円髷のつやこぼさず、白粉の濃い襟を据えて、端然とした白襟、薄お納戸のその紗綾形さやがた小紋の紋着もんつきで、味噌汁おつけよそ白々しろしろとした手を、感に堪えて見ていたが
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蓮根はす蓮根はすとははず、蓮根れんこんとばかりとなふ、あぢよし、やはらかにして東京とうきやう所謂いはゆる餅蓮根もちばすなり。郊外かうぐわい南北なんぼくおよみな蓮池はすいけにて、はなひらとき紅々こう/\白々はく/\
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
山の端に立つた俤びとは、白々シロジロとした掌をあげて、姫をさし招いたと覚えた。だが今、近々と見る其手は、海のナギサの白玉のやうに、からびて寂しく、目にうつる。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)