“はざま”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハザマ
語句割合
狭間38.1%
20.6%
峡間10.3%
7.2%
峽間6.2%
3.1%
狹間3.1%
山峽2.1%
2.1%
岩狭1.0%
(他:6)6.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
アンジョーラが二連発のカラビン銃を取って、自分の場所としてる一種の狭間はざまに身を置くや、人々は口をつぐんでしまった。
彼が、門櫓に立ち、狭間はざまをひらいて、弓をしぼり始めた頃は、すでに敵は潮先しおさきみたいにひたひたと近づき寄って、
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
川が崖に沿うて走るようになり、白い巌壁からなるはざまの鉄道橋を渡ったとき、ドナウが依然としてそう細くなってはいなかった。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
主人若し打たれては残卒全からず、何十里の敵地、其処そこの川、何処のはざまで待設けられては人種ひとだねも尽きるであろう。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
文角鷲郎もろともに、彼の聴水が教へし路を、ひたすら急ぎ往くほどに、やがて山の峡間はざまに出でしが、これより路次第に嶮岨けわしく。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
二人はよく山の峡間はざま渓川たにがわ山鰷やまばえりに行ったものでございます。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
あれは番町の方の鰐淵と申す、地面や家作などの売買うりかひを致してをります者の手代で、はざまとか申しました」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかも、他のあらゆる陣形が整ってみると、もう待ちきれないような、堀部、武林、はざま、勝田、矢頭、磯貝、杉野などの若手組は、
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たゞ谷川の瀬の音が澄んだ響を冴え切つた峽間はざまの空に響かせて、星がきら/\と干乾びて光つて居る。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
そして、峰々の上の夕空に星が輝き、相迫つた峽間はざまの奧の闇の深い中に温泉宿の燈影を見出した時は、三人は思はず大きな聲を上げたのであつた。
みなかみ紀行 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
街道が、はざまの上にあるので、谷底の家並がひとめです。朝のせいか、湯煙りが川にたちこめてゐて、山の温泉らしさうです。
大島行 (旧字旧仮名) / 林芙美子(著)
低い声だが、深いはざまに反響して、言葉の端々まではっきりと聞きとれる。
顎十郎捕物帳:01 捨公方 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
汽車きしややま狹間はざま左右さいうせまる、くら斷崖だんがい穿うがつてぎるのであつた。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
密雲變じて水となり、雨りぬ、その地に吸はれざるものみな狹間はざまに入れ 一一八—一二〇
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
めんめんとして山峽はざまにながれ、
南の海へ行きます (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
いためる心山峽はざまたどる。
巡礼紀行 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
当時もこの宿にはざま君も正宗まさむね氏なども来ていて、毎日近くのシャトウやオリーブの林を描きに出かけたものだった。
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
断崖と丘のはざまから、細い滝がひとすじ流れ出ていた。
猿ヶ島 (新字新仮名) / 太宰治(著)
それとも、教坊の陰気臭さが、奇巌きがん珍石に奥まられた、岩狭はざまやみがそれであろうか。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
やがてきついたところはそそりおおきないわいわとのあいだえぐりとったようなせま峡路はざまで、そのおくふかふか洞窟どうくつになってります。
空の領分は一層狭くちぢめられて、吉野川の流れも、人家も、道も、ついもうそこで行き止まりそうな渓谷であるが、人里と云うものは挟間はざまがあればどこまでも伸びて行くものと見えて、その三方を峰のあらしで囲まれた
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
中幕の上は「忠臣講釈」の喜内きない住家で、団十郎の矢間はざま重太郎、菊五郎の矢間喜内、芝翫のおりえ。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
はざま川の岸に接した一農場は、細田氏という人が実際の管理をしている。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
さてむかひ居たらんを見ばやと思ひて、やをら歩み出でて、すだれの間隙はざまに入り給ひぬ。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)