“奇巌”の読み方と例文
読み方割合
きがん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道路だけは立派に作ってあるが、一歩鋪装ほそう道路をはずれると、暗黒の密林、あるいは熱砂の沙漠さばく、または奇巌きがんの岩原である。
日本のこころ (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
まさしく瑠璃るりの、群青ぐんじょう深潭しんたんようして、赤褐色の奇巌きがん群々むれむれがかっと反射したところで、しんしんとみ入るせみの声がする。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
それとも、教坊の陰気臭さが、奇巌きがん珍石に奥まられた、岩狭はざまやみがそれであろうか。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)