輕微けいび)” の例文
新字:軽微
夜間やかんきやくおそはれけない夫婦ふうふは、輕微けいび狼狽らうばいかんじたくらゐおどろかされたが、座敷ざしきげてはなしてると、坂井さかゐ丁寧ていねい先日せんじつれいべたのち
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
勘次かんじかれ輕微けいび瘡痍きず假令たとひ表面へうめんだけでもいからおもつておもてさうしてかれ同情どうじやう言葉ことばをしまないものをもとめたが
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
爆發ばくはつちからすこぶ輕微けいびであつて、活動中かつどうちゆうおいても、中央火口丘ちゆうおうかこうきゆうちかづくことが容易よういである。渡島おしま大島おほしま歴史年代れきしねんだい數回すうかい噴火ふんか繰返くりかへしたが、兩者りようしやとも火山毛かざんもうさんすることは注意ちゆういすべきことである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
さうしてその揷入さうにふした酸漿ほゝづき知覺ちかくのないまでに輕微けいび創傷さうしやう粘膜ねんまくあたへて其處そこ黴菌ばいきん移植いしよくしたのであつたらうか、それとも毎日まいにちけぶりごとあびけたほこりからたのであつたらうか
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「さうか、そんぢやだれたれたえ、まあださかりだからそんでも何處どこへかこしらえたかえ」輕微けいび瘡痍きずあまりに大袈裟おほげさつゝんだ勘次かんじ容子ようすこゝろから冷笑れいせうすることをきんじなかつた醫者いしやはかう揶揄からかひながら口髭くちひげ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)