解散かいさん)” の例文
みなさん!』とつてあいちやんは、つゞけやうとして氣遣きづかはしげにまはりを見廻みまはし、『さア、これで解散かいさんしやうぢやありませんか!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
此頃このごろおい日本地震學界につぽんぢしんがつかい解散かいさんむなきにいたつたが、あらたにわが政府事業せいふじぎようとしておこされた震災豫防調査會しんさいよぼうちようさかいこれかはつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
歸營きえいしてから三日目かめあさだつた。中隊教練ちうたいけうれんんで一先ひとま解散かいさんすると、分隊長ぶんたいちやう高岡軍曹たかをかぐんそう我々われわれ銃器庫裏ぢうきこうらさくら樹蔭こかげれてつて、「やすめつ‥‥」と、命令めいれいした。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
「やあこれで解散かいさんだ。諸君しょくんめでたしめでたし。ワッハッハ。」とやって会はおわりました。
紫紺染について (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
しかるに幕府の始末しまつはこれに反し、おだやかに政府を解散かいさんして流血りゅうけつわざわいけ、無辜むこの人を殺さず、無用むようざいを散ぜず、一方には徳川家のまつりを存し、一方には維新政府の成立せいりつ容易よういならしめたるは
そして、かぜのおばあさんはさけを、きつねは、もりや、はやしから、なんとかしてあつめてもってくるといいました。その舞踏会ぶとうかいは、いつのことでありましょう。やがて、みんなは解散かいさんしました。
雪の上の舞踏 (新字新仮名) / 小川未明(著)
これが氣附きづかれたときは、一旦いつたん集合しゆうごうしてゐた消防隊しようぼうたい解散かいさんしたのちであり、また氣附きづかれたのち倒潰家屋とうかいかおくみちふさがれて火元ひもとちかづくことが困難こんなんであつたなどの不利益ふりえき種々しゆ/″\かさなつて
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
すなわち徳川家が七十万石の新封しんぽうを得てわずかにそのまつりを存したるの日は勝氏が断然だんぜん処決しょけつすべきの時機じきなりしに、しかるにその決断ここに出でず、あたかも主家を解散かいさんしたるその功を持参金じさんきんにして
思うに当時人心じんしん激昂げきこうの際、敵軍を城下に引受ひきうけながら一戦にも及ばず、徳川三百年の政府をおだやか解散かいさんせんとするは武士道の変則へんそく古今の珍事ちんじにして、これを断行だんこうするには非常の勇気ゆうきを要すると共に