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蟇
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ひきがへる
ふりがな文庫
“
蟇
(
ひきがへる
)” の例文
下谷青石横丁
(
したやあをいしよこちやう
)
の、晝間も大きな
蟇
(
ひきがへる
)
が出て來て蚊を吸つてゐるやうな、古い庭のある、眞つ暗な家に祖母と二人住んでゐて、
硫黄仙人
(
いわうせんにん
)
とあだなされる
日本橋あたり
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
俗
(
ぞく
)
に、
蟇
(
ひきがへる
)
は
魔
(
ま
)
ものだと
言
(
い
)
ふ。
嘗
(
かつ
)
て
十何匹
(
じふなんびき
)
、
行水盥
(
ぎやうずゐだらひ
)
に
伏
(
ふ
)
せたのが、
一夜
(
いちや
)
の
中
(
うち
)
に
形
(
かたち
)
を
消
(
け
)
したのは
現
(
げん
)
に
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
へえーアノ
何
(
なん
)
ですか、
蟇
(
ひきがへる
)
を。真「
蟇
(
ひきがへる
)
ぢやアない、
敷皮
(
しきがは
)
です、
彼所
(
あれ
)
に
敷
(
し
)
いてあるから
御覧
(
ごらん
)
なさい。甚「へえー
成程
(
なるほど
)
大きな皮だ、熊の毛てえものは黒いと思つたら
是
(
こ
)
りア
赤
(
あか
)
うがすね。 ...
八百屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
が、
作用
(
さよう
)
には
何
(
なに
)
もない。
死
(
し
)
に
對
(
たい
)
して
恐怖
(
きようふ
)
を
抱
(
いだ
)
く
臆病者
(
おくびやうもの
)
は、
左
(
さ
)
の
事
(
こと
)
を
以
(
もつ
)
て
自分
(
じぶん
)
を
慰
(
なぐさ
)
める
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
る。
即
(
すなは
)
ち
彼
(
か
)
の
體
(
たい
)
を
將來
(
しやうらい
)
、
草
(
くさ
)
、
石
(
いし
)
、
蟇
(
ひきがへる
)
の
中
(
うち
)
に
入
(
い
)
つて、
生活
(
せいくわつ
)
すると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
以
(
もつ
)
て
慰
(
なぐさ
)
むることが
出來
(
でき
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
甥は
手帛
(
ハンケチ
)
のやうに真つ青な顔をして、短刀を
白木
(
しらき
)
の
鞘
(
さや
)
に納めた。猫の逃げ出した
下
(
した
)
つ
腹
(
ぱら
)
では、いつの間にか「武士道」と「孟子」とが帰つて来て、
蟇
(
ひきがへる
)
のやうに遠慮して、そつと溜息をついてゐた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
最も美しい石竹色は確かに
蟇
(
ひきがへる
)
の舌の色である。
侏儒の言葉
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
蟇
(
ひきがへる
)
の、いたはし
顫動
(
ふるへ
)
にふるひます。
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
牛
(
うし
)
か
馬
(
うま
)
か、
蟇
(
ひきがへる
)
か、
猿
(
さる
)
か、
蝙蝠
(
かはほり
)
か、
何
(
なに
)
にせい
飛
(
と
)
んだか
跳
(
は
)
ねたかせねばならぬ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今時
(
いまどき
)
バアで
醉拂
(
よつぱら
)
つて、タクシイに
蹌踉
(
よろ
)
け
込
(
こ
)
んで、いや、どツこいと
腰
(
こし
)
を
入
(
い
)
れると、がた、がたんと
搖
(
ゆ
)
れるから、
脚
(
あし
)
を
蟇
(
ひきがへる
)
の
如
(
ごと
)
く
踏張
(
ふんば
)
つて——
上等
(
じやうとう
)
のは
知
(
し
)
らない——
屋根
(
やね
)
が
低
(
ひく
)
いから
屈
(
かゞ
)
み
腰
(
ごし
)
に
眼
(
まなこ
)
を
据
(
す
)
ゑて
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蟇
漢検1級
部首:⾍
16画
“蟇”を含む語句
蝦蟇
蟇蛙
蟇六
蟇口
蝦蟇口
蟇目
蝦蟇仙人
大蝦蟇口
蟇田素藤
大蟇
蝦蟇法師
蝦蟇出
蝦蟇陵下
蟇公
蟇口型
蟇然
蟇股
蝦蟇図経
内蟇
笠懸蟇目
...