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がつかり
ふりがな文庫
“
落膽
(
がつかり
)” の例文
新字:
落胆
ヘレン・バーンズはこゝにゐなかつたし、何も私を支へてくれるものはなかつた。たつた一人になつて、私は
落膽
(
がつかり
)
したのだ。涙は
床板
(
ゆかいた
)
を
濡
(
ぬら
)
した。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「ひどく
落膽
(
がつかり
)
するぢやないか、——だがな八。聟にもよりけりだが命を
狙
(
ねら
)
はれる聟なんてものは、あまり有難くないぜ」
銭形平次捕物控:100 ガラツ八祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さも
落膽
(
がつかり
)
した樣に言つて、『然しです、何か理由が、然う
被仰
(
おつしや
)
るからには有らうぢやありませんか? それを話して戴く譯にはいかないんですか?』
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『
私
(
わたくし
)
はもう
落膽
(
がつかり
)
して
了
(
しま
)
ひましたよ、
君
(
きみ
)
。』と、
彼
(
かれ
)
は
顫聲
(
ふるへごゑ
)
して、
冷汗
(
ひやあせ
)
を
拭
(
ふ
)
きながら。『
全
(
まつた
)
く
落膽
(
がつかり
)
して
了
(
しま
)
ひました。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
少
(
すこ
)
し
食
(
た
)
べて、
氣遣
(
きづかは
)
しさうに『
何方
(
どツち
)
?
何方
(
どツち
)
?』と
呟
(
つぶや
)
いて、
何方
(
どツち
)
へ
大
(
おほ
)
きくなつたかと
思
(
おも
)
つて
頭
(
あたま
)
の
天邊
(
てツぺん
)
へ
手
(
て
)
をやつて
見
(
み
)
ましたが、
矢張
(
やツぱり
)
大
(
おほ
)
きさが
同
(
おな
)
じなので
落膽
(
がつかり
)
しました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
お峰は車より下りて
开處
(
そこ
)
此處
(
こゝ
)
と尋ぬるうち、凧紙風船などを軒につるして、子供を集めたる駄菓子やの門に、もし三之助の交じりてかと覗けど、影も見えぬに
落膽
(
がつかり
)
して思はず
往來
(
ゆきき
)
を見れば
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「さう
云
(
ゆ
)
へせえすりやえゝつちのになあ、おとつゝあは」おつぎは
落膽
(
がつかり
)
したやうにいつた。
内儀
(
かみ
)
さんとおつぎは
恁
(
か
)
うして
熟睡
(
じゆくすゐ
)
した
身體
(
からだ
)
を
直立
(
ちよくりつ
)
せしめやうと
苦心
(
くしん
)
する
程
(
ほど
)
の
徒
(
むだ
)
な
力
(
ちから
)
を
盡
(
つく
)
したのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
歩行
(
ある
)
いて
居
(
ゐ
)
た
足
(
あし
)
も
留
(
とま
)
るまで、
落膽
(
がつかり
)
氣落
(
きおち
)
がしたらしい。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
見るに輕井澤まで二里餘とあり
喘
(
あへ
)
ぎ/\
上
(
のぼ
)
りてやがて二里餘も來らんと思ふに輕井澤は見えず
孤屋
(
ひとつや
)
の
婆
(
ばゝ
)
に聞けば是からまだ二里なりといふ一行
落膽
(
がつかり
)
し
偖
(
さて
)
は是程に
草臥
(
くたびれ
)
て
餘
(
よ
)
だけしか來らざりしかと泣かぬばかりに驚きたり是より道を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
奧さまがあなたは五十哩も離れた學校にゐらつしやると仰しやるとひどく
落膽
(
がつかり
)
なすつたやうでした。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
信吾の歸つた後の智惠子は、妙に
落膽
(
がつかり
)
して氣が沈んだ。今日一日の己が心が我ながら怪まれる。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「そのことで、
落膽
(
がつかり
)
して居ります。この小屋に取つては大事な
米櫃
(
こめびつ
)
で、へえ」
銭形平次捕物控:151 お銀お玉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お
峯
(
みね
)
は
車
(
くるま
)
より
下
(
お
)
りて
开處此處
(
そここゝ
)
と
尋
(
たづ
)
ぬるうち、
凧紙風船
(
たこかみふうせん
)
などを
軒
(
のき
)
につるして、
子供
(
こども
)
を
集
(
あつ
)
めたる
駄菓子
(
だぐわし
)
やの
門
(
かど
)
に、もし三
之
(
の
)
助
(
すけ
)
の
交
(
ま
)
じりてかと
覗
(
のぞ
)
けど、
影
(
かげ
)
も
見
(
み
)
えぬに
落膽
(
がつかり
)
して
思
(
おも
)
はず
徃來
(
ゆきき
)
を
見
(
み
)
れば
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その男を送出して室に歸ると、後藤君は
落膽
(
がつかり
)
した樣な顏をして眉間に深い皺を寄せてゐた。
札幌
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
平次は一方ならず
落膽
(
がつかり
)
した樣子です。
銭形平次捕物控:035 傀儡名臣
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と、お定は今の
素振
(
そぶり
)
を、お八重が何と見たかと氣がついて、
心羞
(
うらはづ
)
かしさと
落膽
(
がつかり
)
した心地でお八重の顏を見ると、其美しい眼には涙が浮んでゐた。それを見ると、お定の眼にも遽かに涙が湧いて來た。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
膽
部首:⾁
17画
“落”で始まる語句
落
落胆
落着
落魄
落葉松
落人
落葉
落籍
落付
落語家