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ふりがな文庫
“
船室
(
ケビン
)” の例文
我慢できぬほど
猛烈
(
もうれつ
)
に、起ってきて、ぼくは教わったばかりの
船室
(
ケビン
)
にもぐりこみ、思う存分、笑ってから、再びデッキに出たのです。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
私達が深谷氏の
船室
(
ケビン
)
へはいると間もなく、海に面した丸窓の
硝子
(
ガラス
)
扉へ、大粒な雨が、激しい音を立てて、横降りに吹き当り始めた。
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
私たちは、早速に
船室
(
ケビン
)
の浴槽で、身体を温めて、さばさばした浴衣の着流しで、
卓
(
テーブル
)
に
対
(
むか
)
い合った。それから間もないことであった。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
で、また甲板を横切って突然傾いた帆の下桁をくぐり抜けながら、船尾へ走って行って、船室昇降口の階段を下って
船室
(
ケビン
)
へ入った。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
パアシング将軍は
態々
(
わざ/\
)
立つて、その士官の
船室
(
ケビン
)
に訪ねて往つた。士官は船酔の果てが、枕につかまつて頻りと
穢
(
むさ
)
い物を吐いてゐた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
殆ど毎日終日
船室
(
ケビン
)
の中に引きこもっていたのですが、その間に僕は幾度となく密かにその牌を取り出しては眺め入りました。
象牙の牌
(新字新仮名)
/
渡辺温
(著)
また
私
(
わたくし
)
がこれ
迄
(
まで
)
の
漫遊中
(
まんゆうちう
)
の
失策談
(
しつさくばなし
)
などを
語
(
かた
)
つて
聽
(
き
)
かせて、
相變
(
あひかは
)
らず
夜
(
よ
)
を
更
(
ふ
)
かしたので、
夫人
(
ふじん
)
と
少年
(
せうねん
)
をば
其
(
その
)
船室
(
ケビン
)
に
送
(
おく
)
り
込
(
こ
)
み、
明朝
(
めうてう
)
を
約
(
やく
)
して
其處
(
そこ
)
を
去
(
さ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ちょうど
上海
(
シャンハイ
)
を出る間際に王君の店から電話がかかって、君の事を頼んで来たからね。とりあえず僕の
船室
(
ケビン
)
に案内するように命じておいたんだが……ドウかね。
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
眺める通路の中ほど太子の
船室
(
ケビン
)
と覚しきあたりには、見るから憎々しい
赭
(
あか
)
ら顔の
大兵
(
だいひょう
)
な英人二人がこちらを眺めながら平服の腕を組んで
傲然
(
ごうぜん
)
と語り合っている。
ナリン殿下への回想
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
二郎はわれを導きてその
船室
(
ケビン
)
に至り、
貴嬢
(
きみ
)
の写真取り出して写真掛けなるわが写真の下にはさみ、われを顧みてほほえみつ、
彼女
(
かれ
)
またわれらの中に帰り来たりぬといえり。
おとずれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
奴は
永
(
なげ
)
えこと己をこき使いやがったよ、畜生! 己ぁあの
船室
(
ケビン
)
へ入りてえんだ、そうさ。奴らの
漬物
(
ピックル
)
だの葡萄酒だの何だのがほしいんだ。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
そうして
船室
(
ケビン
)
の灯が一斉に点いた明るい美しさといったらなかった。星、星、星、星、星。ママやイフェミヤは眼を輝やかして手を拍った。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
「物置のある
別館
(
はなれ
)
と云うと、あれなんですね?」東屋氏は岬の最尖端の
船室
(
ケビン
)
造りの建物に向って、歩きながら言葉を続けた。
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
なかに一人、船に、
賭博
(
ばくち
)
に、
加之
(
おまけ
)
に
軍
(
いくさ
)
にも、女にも弱いやうな顔をした士官が、海の荒れ始めから、自分の
船室
(
ケビン
)
へ潜り込んで一向影を見せないのがあつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
しかも太子の
船室
(
ケビン
)
のみかは! その船室への通路にさえも菱形に一本マークを着けた船の
士官
(
オフィサー
)
が両側の入り口に一人ずつ頑張って何としても近寄ることを許さなかった。
ナリン殿下への回想
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
船室
(
ケビン
)
という
船室
(
ケビン
)
の窓が、青い、水族館みたいな波の底の光線に
鎖
(
とざ
)
されたまま、
堅板
(
パーテカル
)
や、
内竜骨
(
キールソン
)
が、水圧でもって……キイッ……キイッ……キシキシキシキシと鳴るのを聞いていると
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
前檣
(
ぜんしやう
)
と
後檣
(
こうしやう
)
との
間
(
あひだ
)
を四五
回
(
くわい
)
も
往復
(
わうふく
)
する
内
(
うち
)
に
其
(
その
)
惡感
(
あくかん
)
も
次第
(
しだい
)
/\に
薄
(
うす
)
らいで
來
(
き
)
たので、
最早
(
もはや
)
船室
(
ケビン
)
に
歸
(
かへ
)
つて
睡眠
(
すいみん
)
せんと、
歩
(
あゆ
)
む
足
(
あし
)
は
今
(
いま
)
や
昇降口
(
しようかうぐち
)
を一
段
(
だん
)
降
(
くだ
)
つた
時
(
とき
)
、
私
(
わたくし
)
は
不意
(
ふい
)
に一
種
(
しゆ
)
異樣
(
ゐやう
)
の
響
(
ひゞき
)
を
聽
(
き
)
いた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それから間もなくその端艇は本船を離れて岸に向って漕いでゆき、赤い帽子をかぶった男とその仲間の男とは
船室
(
ケビン
)
の昇降口から下へ降りて行った。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
やや
紅
(
べに
)
と金とを交えた
牛酪
(
バタ
)
いろの一面のはるばるしい
漣
(
さざなみ
)
であった。いよいよ夕凪だなと、私は私の
船室
(
ケビン
)
の方へ、穏かに、また安らかに歩みを返した。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
「ところで、あの
船室
(
ケビン
)
の前の白い
柱
(
マスト
)
の
尖端
(
さき
)
へ、御主人が
燈火
(
あかり
)
をお吊るしになったのは、度々のことではないですね?」
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
驚くべしこの英国船中の警戒は厳重を極めてB
甲板
(
デッキ
)
太子の
船室
(
ケビン
)
の前には例の私の見た大使館員なのであったろう、英人二名が張り番をして絶対に見送り人を近付かせなかった。
ナリン殿下への回想
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
僕が機関長になった時の体験を話したら身の毛が
竦
(
よだ
)
つだろうよ君等は……まあ聞き給え……モウ
船室
(
ケビン
)
には用は無いだろう。ナニ、書物を読みたい。書物なんかは大概にしとくがいいね。
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
夫人の眼にはおてんと様と博士の顔とむかし読むだロビンソン・クルウソウの
挿画
(
さしゑ
)
がごつちやになつてくるくる舞ひをするやうに思はれた。夫人はいきなり
船室
(
ケビン
)
に駈け込んで横に倒れた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
最早
(
もはや
)
問答
(
もんだう
)
も
無益
(
むえき
)
と
思
(
おも
)
つたから、
私
(
わたくし
)
は
突然
(
ゐきなり
)
船長
(
せんちやう
)
を
船室
(
ケビン
)
の
外
(
そと
)
へ
引出
(
ひきだ
)
した
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
一人一人に
船室
(
ケビン
)
へ帰ってグーグー寝てしまった様子だ。
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
最後にして私は
亜留然丁
(
アルゼンチン
)
へまいることになっておりますが……実は明後日出航のサンタ・カタルヘナ号の
船室
(
ケビン
)
もすでに予約してありますようなわけですが……向うへまいりましてから一度貴方とお打合せいたしまして御迷惑にならぬ範囲で……これはほんの私一個の考えではありますが
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
船
常用漢字
小2
部首:⾈
11画
室
常用漢字
小2
部首:⼧
9画
“船室”で始まる語句
船室給仕
船室昇降口室
船室小盗