ふさ)” の例文
新字:
つてふささがつた被布ひふるおめかけさまに相違さうゐい、うしてあのかほ仕事しごとやがとほせるものかと此樣こんことつてた、れは其樣そんこといとおもふから
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
作りは父の好みで、彼女の爲めにとりの歳にちなんで金無垢きんむくの雞の高彫たかぼりを目貫めぬきに浮き出させ、鞘は梨子地なしぢで、黒に金絲を混ぜたふさ付きの下げ緒が長く垂れ、赤地金襴の袋に入つてゐる。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
中二階ちうにかい六疊ろくでふなかにはさんで、梯子段はしごだんわかれて二階にかい二間ふたま八疊はちでふ十疊じふでふ——ざつとこの間取まどりで、なかんづくその中二階ちうにかいあをすだれに、むらさきふさのしつとりした岐阜提灯ぎふぢやうちん淺葱あさぎにすくのに
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
物ともせざる恐るべき大盾、ふさを着けしもの。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
初々うい/\しき大島田おほしまだわたのやうにしぼりばなしふさ/\とかけて、鼈甲べつかうのさしこみふさつきのはなかんざしひらめかし、何時いつよりは極彩色ごくさいしきのたゞ京人形きようにんげうるやうにおもはれて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
帶べる短刀引き拔きて、野猪の頭の一ふさ
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
鼈甲べつかうのさし込、ふさつきの花かんざしひらめかし、何時よりは極彩色のたゞ京人形を見るやうに思はれて、正太はあつとも言はず立止まりしまゝいつもの如くは抱きつきもせで打守るに
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
楯に純金の百のふさ垂れたり、總は精好の
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
でう座敷ざしきに六まい屏風びやうぶたてゝ、おまくらもとには桐胴きりどう火鉢ひばちにお煎茶せんちや道具だうぐ烟草盆たばこぼん紫檀したんにて朱羅宇しゆらう烟管きせるそのさま可笑をかしく、まくらぶとんの派手摸樣はでもやうよりまくらふさくれなひもつねこのみの大方おほかたあらはれて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)