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竹林
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ちくりん
ふりがな文庫
“
竹林
(
ちくりん
)” の例文
「この
鳥屋野
(
とやの
)
という里からわずかばかり。——それあの山のふところに
竹林
(
ちくりん
)
が見えましょう、小丸山の里のお
住居
(
すまい
)
の裏手にあたる竹林です」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
村塾、礼法を寛略にし、規則を
擺落
(
はいらく
)
するは、以て禽獣
夷狄
(
いてき
)
を学ぶに
非
(
あら
)
ざるなり、以て老荘
竹林
(
ちくりん
)
を慕うに非ざるなり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
其
(
そ
)
の
賃錢
(
ちんせん
)
によつて
其
(
そ
)
の
土地
(
とち
)
を
深
(
ふか
)
くも
淺
(
あさ
)
くも
速
(
はや
)
くも
遲
(
おそ
)
くも
仕上
(
しあ
)
げることを
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
竹林
(
ちくりん
)
を
開墾
(
かいこん
)
した
時
(
とき
)
彼
(
かれ
)
は
根
(
ね
)
の
閉
(
と
)
ぢた
儘
(
まゝ
)
一
坪
(
つぼ
)
の
大
(
おほ
)
きさを
只
(
たゞ
)
四
(
よ
)
つの
塊
(
かたまり
)
に
掘
(
ほ
)
り
起
(
おこ
)
したことがある。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その※采があるとき
竹林
(
ちくりん
)
の
七賢人
(
しちけんじん
)
の図をかいて、それが甚だ巧みに出来たので、観る者いずれも感嘆していると、一坐の客のうちに
郭萱
(
かくけん
)
といい
柳城
(
りゅうじょう
)
という二人の秀才があって
中国怪奇小説集:05 酉陽雑爼(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
雛僧
(
すうそう
)
あり、寺の縁起を説くの
傍
(
かたはら
)
、
溪
(
けい
)
に下るべきの路あるを指點し、わが爲めに導を
爲
(
な
)
さんことを乞ふ。則ち共に
細徑
(
さいけい
)
を
竹林
(
ちくりん
)
の
中
(
うち
)
に求め、石に
縋
(
すが
)
り、岩に
凭
(
よ
)
りて辛うじて溪に達す。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
霞亭の卜する所の宅は、所謂竹里の居で、西に
竹林
(
ちくりん
)
を控へてゐた。林間の
遺礎
(
いそ
)
は僧
涌蓮
(
ゆれん
)
が故居の址である。樵歌に「宅西竹林、偶見有遺礎、問之土人、云是師(涌蓮)故居、廃已久矣」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
門
(
もん
)
のすきまからのぞくと、
家
(
いえ
)
のほかに
土蔵
(
どぞう
)
もあったけれど、ところどころ
壁板
(
しとみ
)
がはずれて、
修繕
(
しゅうぜん
)
するでもなく、
竹林
(
ちくりん
)
の
下
(
した
)
には、
枯
(
か
)
れ
葉
(
は
)
がうずたかくなって、
掃
(
は
)
くものもないとみえました。
武ちゃんと昔話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これを本朝弓道の中祖、斯界の人々仰がぬ者なく、日置流より出て
吉田
(
よしだ
)
流あり、
竹林
(
ちくりん
)
派、
雪荷
(
せっか
)
派、
出雲
(
いづも
)
派あり、下って
左近右衛門
(
さこんえもん
)
派あり、
大蔵
(
おおくら
)
派、
印西
(
いんざい
)
派、ことごとく日置流より出て居るという。
弓道中祖伝
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そのうち、ことに白雲の眼を驚かしたのは
竹林
(
ちくりん
)
の図です。
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
この
址
(
あと
)
にいろいろの樹あり
竹林
(
ちくりん
)
に冬の蠅の飛ぶ音のする
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
竹林
(
ちくりん
)
だ。紅い
芙蓉
(
ふよう
)
の蕾だ。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
都から来た二人の
女性
(
にょしょう
)
の客をそよそよ吹いて、春のにおいを持つ微風が、静かにそこへ坐った親鸞との間を通って、裏の
竹林
(
ちくりん
)
をそよがせる。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
梅陽軒は
空僧院
(
くうそうゐん
)
である。「幽寺無僧住。随縁暫寄身。」院は
竹林
(
ちくりん
)
の中にある。「蘿纏留半壁。竹邃絶比隣。」そして門前をば大井川の支流
芹川
(
せりかは
)
が流れ過ぎ、水を隔てて嵐山の
櫟谷
(
いちだに
)
を望み見る。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
肥後の菊池武重は、その日、新田軍の総くずれと共に逃げ退いたが、途中、兵を
竹林
(
ちくりん
)
に隠して手頃な竹を伐らせ、それに短刀を結いつけて、追ッてくる敵を待った。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小広い平地があって、
竹林
(
ちくりん
)
のしげった
隅
(
すみ
)
に、一
軒
(
けん
)
の
茅葺屋根
(
かやぶきやね
)
がみえ、
裏手
(
うらて
)
をながるる水勢のしぶきのうちに、ゴットン、ゴットン……
水車
(
みずぐるま
)
の
悠長
(
ゆうちょう
)
な
諧調
(
かいちょう
)
がきこえる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
布を投げたような曲線が、
釣殿
(
つりどの
)
の
床下
(
ゆかした
)
をとおり抜け、せんかんたる小川の末は、東の対ノ屋の庭さきから、さらに
木立
(
こだち
)
をぬい、
竹林
(
ちくりん
)
の根を洗って、邸外へ落ちてゆく。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夜気冷やかに
瞬
(
またた
)
いている二
基
(
き
)
の常夜燈。ささ流れを
跨
(
また
)
いで
竹林
(
ちくりん
)
の小道へ入ると、水の声でもない
笹
(
ささ
)
の葉のそよぎでもない、耳覚えのある尺八の音……時雨堂から
洩
(
も
)
れてくる。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
竹林
(
ちくりん
)
のやみに、夜の風がサワサワゆれはじめると、昼はさまでに思えなかった
水音
(
みずおと
)
が、いちだんとすごみを
帯
(
お
)
びてくる。——ことに今夜は、小屋の
灯
(
ひ
)
をともす者もなかった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
竹童が声をあげて呼ぶうちに
居士
(
こじ
)
のすがたは、風のごとく
竹林
(
ちくりん
)
をぬって、見えなくなった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“竹林”の意味
《名詞》
竹の林。竹藪。
(出典:Wiktionary)
“竹林”の解説
竹林(たけばやし、ちくりん)は、 竹で構成された林である。竹藪(竹薮、竹籔、たけやぶ、たかやぶ)とも言う。
(出典:Wikipedia)
竹
常用漢字
小1
部首:⽵
6画
林
常用漢字
小1
部首:⽊
8画
“竹林”で始まる語句
竹林寺
竹林鳥
竹林武丸
竹林精舎
竹林房静厳
竹林房静厳法印