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湯上
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ゆあが
ふりがな文庫
“
湯上
(
ゆあが
)” の例文
就中
(
なかんづく
)
、
意氣
(
いき
)
な
向
(
むき
)
は
湯上
(
ゆあが
)
りの
足
(
あし
)
を、
出
(
で
)
しなに、もう
一度
(
いちど
)
熱
(
あつ
)
い
湯
(
ゆ
)
に
浸
(
ひた
)
してぐいと
拭
(
ふ
)
き
上
(
あ
)
げて、
雪
(
ゆき
)
にうつすりと
桃色
(
もゝいろ
)
した
爪
(
つま
)
さきに
下駄
(
げた
)
を
引掛
(
ひつか
)
けたと
言
(
い
)
ふ。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「うん」と
答
(
こた
)
へた
丈
(
だけ
)
であつたが、
其
(
その
)
樣子
(
やうす
)
は
素氣
(
そつけ
)
ないと
云
(
い
)
ふよりも、
寧
(
むし
)
ろ
湯上
(
ゆあが
)
りで、
精神
(
せいしん
)
が
弛緩
(
しくわん
)
した
氣味
(
きみ
)
に
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
紺蛇の目の半開き、ぬか袋をくはへてゐるのもあれば、
湯上
(
ゆあが
)
り
浴衣
(
ゆかた
)
を抱へてゆくのもある。
春
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
髪の
結様
(
ゆいよう
)
どうしたら
誉
(
ほめ
)
らりょうかと鏡に
対
(
むか
)
って小声に問い、
或夜
(
あるばん
)
の
湯上
(
ゆあが
)
り、
耻
(
はずか
)
しながらソッと
薄化粧
(
うすげしょう
)
して
怖怖
(
こわごわ
)
坐敷
(
ざしき
)
に
出
(
いで
)
しが、
笑
(
わらい
)
片頬
(
かたほ
)
に見られし御
眼元
(
めもと
)
何やら
存
(
あ
)
るように覚えて
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
洗
(
あら
)
ひ
髮
(
がみ
)
の
束髮
(
そくはつ
)
に
薔薇
(
ばら
)
の
花
(
はな
)
の
飾
(
かざ
)
りもなき
湯上
(
ゆあが
)
りの
單衣
(
ゆかた
)
でたち、
素顏
(
すがほ
)
うつくしき
夏
(
なつ
)
の
富士
(
ふじ
)
の
額
(
ひたひ
)
つき
眼
(
め
)
に
殘
(
のこ
)
りて、
世
(
よ
)
は
荻
(
をぎ
)
の
葉
(
は
)
に
秋風
(
あきかぜ
)
ふけど
螢
(
ほたる
)
を
招
(
ま
)
ねきし
塗柄
(
ぬりゑ
)
の
團扇
(
うちは
)
、
面影
(
おもかげ
)
はなれぬ
貴公子
(
きこうし
)
あり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
膚
(
はだへ
)
が
衣
(
きぬ
)
を
消
(
け
)
すばかり、
其
(
そ
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
の
青
(
あを
)
いのにも、
胸襟
(
むねえり
)
のほのめく
色
(
いろ
)
はうつろはぬ、
然
(
しか
)
も
湯上
(
ゆあが
)
りかと
思
(
おも
)
ふ
温
(
あたゝか
)
さを
全身
(
ぜんしん
)
に
漲
(
みなぎ
)
らして、
髮
(
かみ
)
の
艶
(
つや
)
さへ
滴
(
したゝ
)
るばかり
濡々
(
ぬれ/\
)
として、
其
(
それ
)
がそよいで
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
若葉の時節が過ぎて、
湯上
(
ゆあが
)
りの
単衣
(
ひとえ
)
の胸に、
団扇
(
うちわ
)
の風を入れたく思うある日、市蔵がまたふらりとやって来た。彼の顔を見るや
否
(
いな
)
や僕が第一にかけた言葉は、試験はどうだったいという一語であった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
湯上
(
ゆあが
)
りの
浴衣
(
ゆかた
)
がうつる。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
湯
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“湯”で始まる語句
湯
湯槽
湯気
湯呑
湯女
湯屋
湯治
湯殿
湯沸
湯浴