しよ)” の例文
これらの事につき熟思つら/\おもふに、きぬおるにはかひこいとゆゑ阳熱やうねつこのみぬのを織にはあさの糸ゆゑ阴冷いんれいこのむ。さてきぬは寒に用ひてあたゝかならしめ、布はしよに用てひやゝかならしむ。
かん桓帝くわんていとき劉褒りうはう雲漢うんかんゑがく、るものしよおぼゆ。また北風ほくふうゑがく、るものかんおぼゆ。
聞きたるまゝ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
品川しながは住居じうきよからとほくもあらぬきりむら其所そこ氷川神社ひがはじんじや境内けいだいに、たきぶも如何いかゞであるが、一にちしよけるにてきして靜地せいちに、清水しみづ人造瀧じんざうたきかゝつてるので
しよを山上にけながら眼下がんか群住ぐんぢうするあはれなる数万の異教徒ゐけうとめに祈願きぐわんめるも無益むえきなり、教会けうくわい復興ふくこう方策はうさくとは教導師けうだうしみづからつるにあり、家族かぞく安楽あんらく犠牲ぎせいきやうするにあり
問答二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
僕の彼等を忘れたのは必ずしも僕に内在する抒情詩ぢよじやうし的素質のりない為ではない。むしろハンケチに汗をふいたり、夏帽子を扇の代りにしたり、爍金しやくきんしよと闘ふ為に心力しんりよくを費してゐたからである。
鷺と鴛鴦 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
しよの霞はてなきごとしりつつやにいにい蝉の声沁むるかに
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うち沈む黒き微塵みぢんの照りにしてしよは果しなしきん向日葵ひまはり
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)