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せしゆ
ふりがな文庫
“
施主
(
せしゆ
)” の例文
庭中
(
ていちゆう
)
池のほとりに智勇の良将宇佐美駿河守
刃死
(
じんし
)
の
古墳
(
こふん
)
在
(
あ
)
りしを、先年牧之老人
施主
(
せしゆ
)
として
新
(
あらた
)
に
墓碑
(
ぼひ
)
を
建
(
たて
)
たり。
不朽
(
ふきう
)
の
善行
(
ぜんぎやう
)
といふべし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
是
(
これ
)
から
宅
(
たく
)
へ
帰
(
かへ
)
つて
支度
(
したく
)
をして
居
(
ゐ
)
る
中
(
うち
)
に
長家
(
ながや
)
の者も
追々
(
おひ/\
)
悔
(
くや
)
みに
来
(
く
)
る、
差配人
(
さはいにん
)
は
葬式
(
さうしき
)
の
施主
(
せしゆ
)
が
出来
(
でき
)
たので
大
(
おほ
)
きに喜び
提灯
(
ちやうちん
)
を
点
(
つ
)
けてやつて
参
(
まゐ
)
り
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「とんでもない、あつしは
幇間
(
たいこもち
)
ですよ親分。里見屋の若旦那が一番の
施主
(
せしゆ
)
で、あの方が亡くなれば、路頭に迷ふあつしぢやありませんか」
銭形平次捕物控:201 凉み船
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
施主
(
せしゆ
)
、へい、
施主
(
せしゆ
)
と
申
(
まを
)
しますと……」と
何
(
なに
)
かまぶしさうな
目
(
め
)
を
細
(
ほそ
)
うして、
薄
(
うす
)
い
眉毛
(
まゆげ
)
を
俯向
(
うつむ
)
けた、
窶
(
やつれ
)
た
親父
(
おやぢ
)
が
手拭
(
てぬぐひ
)
で
額
(
ひたひ
)
を
拭
(
ふ
)
く。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
御坊さんは
少時
(
しばらく
)
無住
(
むじう
)
であつたが、
翌年
(
よくとし
)
の八月道珍
和上
(
わじやう
)
の一週忌の
法事
(
はふじ
)
が呉服屋の
施主
(
せしゆ
)
で催された
後
(
あと
)
で新しい住職が出来た。是が
貢
(
みつぐ
)
さんの父である。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
▼ もっと見る
極
(
きは
)
め其の儀全くは嘉川の殿樣に頼まれ私儀は
施主
(
せしゆ
)
に立ちて參りしに相違御座なく候と申を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
庭中
(
ていちゆう
)
池のほとりに智勇の良将宇佐美駿河守
刃死
(
じんし
)
の
古墳
(
こふん
)
在
(
あ
)
りしを、先年牧之老人
施主
(
せしゆ
)
として
新
(
あらた
)
に
墓碑
(
ぼひ
)
を
建
(
たて
)
たり。
不朽
(
ふきう
)
の
善行
(
ぜんぎやう
)
といふべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「
處
(
ところ
)
が、
今日
(
けふ
)
の
會
(
くわい
)
は
眞面目
(
まじめ
)
なんだよ。
婦人
(
をんな
)
たちはお
酌
(
しやく
)
に
來
(
き
)
たのでもなければ、
取卷
(
とりま
)
きでもない、
實
(
じつ
)
は
施主
(
せしゆ
)
なんだ。」
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「若樣を
誘
(
さそ
)
つて花見船に乘ると、一と目惚れと來たでせう。三千石の
施主
(
せしゆ
)
が付いちや、橋渡しの渡り中間などは、良い面の皮見たいなもので、へエ、へエ」
銭形平次捕物控:289 美しき人質
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
夫
(
それ
)
が
宜
(
よ
)
からう、ソコでお
前
(
まへ
)
さんは
施主
(
せしゆ
)
の
事
(
こと
)
だから
袴
(
はかま
)
でも
着
(
つ
)
けるかい。金「ナニ
夜分
(
よる
)
の
事
(
こと
)
でげすから
襦袢
(
じゆばん
)
をひつくり返して
穿
(
は
)
きます。「デモ
編笠
(
あみがさ
)
は
被
(
かぶ
)
らなければなるまい。 ...
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
燒場
(
やきば
)
へ送りし時金子は何程取しぞ
隱
(
かく
)
さず申せと云はるゝに願山は大いに驚き
扨々
(
さて/\
)
兄は
腑甲斐
(
ふがひ
)
なき
奴
(
やつ
)
とは思へども
今更
(
いまさら
)
陳
(
ちん
)
ずる事も出來ざれば其儀は嘉川樣に
頼
(
たの
)
まれし
節
(
せつ
)
金二兩
貰
(
もら
)
ひしと申ければ大岡殿笑はせられ
汝
(
おのれ
)
も安い人間ぢや
併
(
しか
)
し兄より
利發
(
りはつ
)
者兄の多兵衞は主税之助に
頼
(
たの
)
まれて島の
施主
(
せしゆ
)
に立ながらたツた一兩
貰
(
もら
)
つたと申其方は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その一人が、伊豆屋の菊次郎であつたことは言ふ迄もなく、これがまた、第一等の
施主
(
せしゆ
)
でもありました。
銭形平次捕物控:321 橋場の人魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
施主
(
せしゆ
)
はいかやうにもしのぶべきが
他人
(
たのひと
)
の
悃苦
(
こまる
)
事見るもきのどくなり、これ雪国に一ツの
苦状
(
くぢやう
)
といふべし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
施主
(
せしゆ
)
はいかやうにもしのぶべきが
他人
(
たのひと
)
の
悃苦
(
こまる
)
事見るもきのどくなり、これ雪国に一ツの
苦状
(
くぢやう
)
といふべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
二人は
髷節
(
まげぶし
)
を揃へて路地の外へ出ました。初冬の江戸の町は往來の人までが妙に
末枯
(
うらが
)
れて、晝の薄陽の中に大きな野良犬が、この
施主
(
せしゆ
)
になりさうもない二人を見送つてをります。
銭形平次捕物控:194 小便組貞女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
施主
(
せしゆ
)
に死なれちや、この先の暮しをどうしようと、考へ込んだことだらう」
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
乾したり乾したり、今度こそは倉賀屋さんが特別に取寄せたといふ灘の生一本、
黄金
(
こがね
)
の
煎
(
せん
)
じ汁のやうな酒だ、一杯飮むと十年くらゐづつは生き延びようといふ
代物
(
しろもの
)
、——先づ
施主
(
せしゆ
)
の倉賀屋さんから
銭形平次捕物控:167 毒酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「逢ひましたよ。ももんがあ見たいな——あの親爺が
施主
(
せしゆ
)
なんで?」
銭形平次捕物控:197 罠に落ちた女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「實はこの煙草の
施主
(
せしゆ
)
に頼まれて來たんですがね。——
凡
(
およ
)
そこの」
銭形平次捕物控:179 お登世の恋人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“施主”の意味
《名詞》
寺院や僧に金品を布施する人。
葬儀、法事、供養を行う当主。
建築を発注した人。
(出典:Wiktionary)
施
常用漢字
中学
部首:⽅
9画
主
常用漢字
小3
部首:⼂
5画
“施主”で始まる語句
施主役
施主方
施主檀家