せん)” の例文
新字:
やぶれたるせん棋士きしけう中やはたして如何に? どんな勝負せうふ事もはい後に生くわつ問題もんだいうら附けるとなれば一そう尖鋭化せんえいくわしてくる事は明かだが
身輕手輕とそればかりをせんにしたる旅出立たびでたちなれば二方荒神の中にすくまりてまだ雨を持つ雲の中にのぼる太華山人其のさぶさを察し袷羽織あはせばおり
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
と有りけるに座中の人々彌々いよ/\驚き偖は其方が野尻宿の近江屋のお專殿せんどのなるかして又持參の此文はとあきれ果てたるばかりなりおせんなほも座を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
よくの一字より、親戚のしたしみも離るゝものなれば、根據こんきよする處をつがせん要なり。さすれば慈愛自然に離れぬなり。
遺教 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
れは勿論もちろんこれ我々丈われ/\だけはなしだが、かれあま尊敬そんけいをすべき人格じんかくをとこではいが、じゆつけてはまたなか/\あなどられんとおもふ。でねがはくはだ、きみ何卒どうぞ一つ充分じゆうぶんかれしんじて、療治れうぢせん一にしていたゞきたい。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
あらそ將棋せうきやぶれていて死ぬなどは一しゆ悲壯ひそう美をかんじさせるが、迂濶うくわつに死ぬ事も出來ないであらうげん代のせん棋士きしは平ぼん
其方せんが親と成り傳吉が無實むじつの罪を助けんとざいをしまず眞實しんじつの心より專を助け萬事に心添こゝろそへ致しつかはし候段奇特きどくおぼめさるゝ旨御賞詞ごしやうし有之
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これはもう周圍まはりものうよりみとめてゐるところで、只今たゞいまもドクトル、エウゲニイ、フエオドロヰチがふのには、貴方あなた健康けんかうためには、すべから氣晴きばらしをして、保養ほやうせん一とんければならんと。これ實際じつさいです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
されば傳吉おせんが物語りを聞て歎息たんそくし扨々世の中に不幸ふかうの者我一人にあらずまだ肩揚かたあげの娘が孝行四年こしなる父の大病を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
名人けつせんの金、花田れうだん對局たいきよく、相踵いで大崎、木見れうだん對局たいきよく觀戰くわんせんして、ぼくせんてき棋戰きせんの如何にくるしく辛きものであるかをつくづくおもひやつた。