宇宙うちゅう)” の例文
秀吉ひできちはこれにたいして、なんともいわず、ればるほど宇宙うちゅうひろいので、ただためいきをもらしながら、双眼鏡そうがんきょうたけちゃんにかえして
さか立ち小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
陰陽いんようむすびは宇宙うちゅう万有ばんゆうってもれぬとうと御法則みのり、いかにたか神々かみがみとてもこの約束やくそくからはまぬがれない。ただその愛情あいじょうはどこまでもきよめられてかねばならぬ。
そいつは、頼みもしないのに、俺達をそそのかして、おけらの足に糸をつけ、玩具おもちゃの車を引張らせる奴さ。帆立貝ほたてがいの中に俺達を閉じ込めて、宇宙うちゅうの真底を見せてくれない奴さ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
まだまだおまえは修行しゅぎょうが足りない。なぜめしいとなったなら、心眼しんがんをひらくくふうをせぬ。ものは目ばかりでみるものではない。心の目をひらけば宇宙うちゅうの果てまで見えてくるよ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここにえているや、くさたちは、ほんとうに雷鳴らいめいと、暴風雨ぼうふううよりほかにおそろしいものが、この宇宙うちゅう存在そんざいすることをらなかったのでした。
戦友 (新字新仮名) / 小川未明(著)
さらにそのモー一つおくには、天照大御神様あまてらすおおみかみさまがおひかえになってられますが、それは高天原たかまがはら……つまり宇宙うちゅう主宰神しゅさいしんおわしまして、とてもわたくしどもからはかることのできない
巨大きょだいなる波紋はもん宇宙うちゅうにえがきながら、だんだんに陣馬じんばの地上へくだってきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そんなに堅固けんごな、のほどのらない、てつというものが、この宇宙うちゅう存在そんざいするのか? おれは、そのことをすこしもらなかった。」と、盲目めくらほしはいいました。
ある夜の星たちの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
現在げんざいわたくしどもの境涯きょうがいからいえば、最高さいこうのところは矢張やはむかしからおしえられてるとおり、天照大御神様あまてらすおおみかみさましろしめす高天原たかまがはら神界しんかい——それが事実上じじつじょう宇宙うちゅう神界しんかいなのでございます。
くわっと、眼をひらいて、宇宙うちゅうひとみをさまよわせたが
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なんといううつくしいくもだろう。あんなうつくしい姿すがたのものが、この宇宙うちゅうにはすんでいるのだろうか?」
山の上の木と雲の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしはこんなみにく姿すがたまれてきた。この宇宙うちゅうの、ありとあらゆるものいのちをのろってやる。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
真夜中まよなかごろ、は、あたまうえを、あおほのおをひいてながれるほしました。なんとなく、宇宙うちゅう存在そんざいするいっさいのものが、運命うんめい支配しはいされ、流転るてんすることをかたるごとくにかんじたのです。
しんぱくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それでこの宇宙うちゅうただしい目的もくてきたしたというものです。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、宇宙うちゅう浮浪者ふろうしゃであるかぜは、かたってかせました。
明るき世界へ (新字新仮名) / 小川未明(著)