“たいし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タイシ
語句割合
太子32.1%
大死7.1%
太史7.1%
太始7.1%
大姉3.6%
大始3.6%
大志3.6%
大疵3.6%
大祀3.6%
大私3.6%
太侈3.6%
太師3.6%
帯紫3.6%
態姿3.6%
戴氏3.6%
苔紙3.6%
退之3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると新羅しらぎ使者ししゃの中に日羅にちらというとうとぼうさんがおりましたが、きたないわらべたちの中に太子たいしのおいでになるのを目ざとく見付みつけて
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ひと大死たいし一番の心さわやかに
七百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
それによると司馬談は己のまたちがたきを知るや遷を呼びその手をって、ねんごろに修史しゅうしの必要を説き、おのれ太史たいしとなりながらこのことに着手せず
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
太始たいし天元てんげんさつに見えて居るといふ丹天の氣、黅天きんてんの氣、蒼天の氣、素天の氣、玄天の氣などといふのは、天の四方及び中央に五色を配した空言なるが如く、何の特別意義も無きかと見ゆる。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
伝えて言う、晋の大始たいし年中、劉伯玉りゅうはくぎょくの妻段氏だんしあざな光明こうめいといい、すこぶる嫉妬ぶかい婦人であった。
中島はまじめな顔をして、おれはいい名づけの女が待ってるから、木島君のごとき大志たいしは持たれぬという。それだよそれだよと木島は大笑して、話はやめになった。
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
遂に「見送るや酔のさめたる舟の月」という句が出来たのである。誠に振わぬ句であるけれど、その代り大疵たいしもないように思うて、これに極めた。
句合の月 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
されば帝舜が天子の衣裳に十二章を備えた時、第五章としてこの猴と虎をぬいとりしたのを、わが邦にも大嘗会だいじょうえ大祀たいしの礼服に用いられた由『和漢三才図会』等に見ゆ。
それもちがう。おそろしい大自我、いわば大私たいしといったような御自分の自信はなんぴとよりもお強くいわおみたいにその貌心ぼうしんの奥に深く秘めてはおられる
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其の分封太侈たいしを論ずるにいわく、都城百雉ひゃくちを過ぐるは国の害なりとは、でんの文にも見えたるを、国家今やしんしんえんせいりょうびんの諸国、各そのを尽してこれを封じたまい、諸王の都城宮室の制、広狭大小
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
景隆が大軍功無くして、退いて徳州とくしゅうに屯す。黄子澄そのはいを奏せざるをもって、十二月に至ってかえって景隆に太子たいし太師たいしを加う。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
道端には淡紅たんこうの花を簇開ぞくかいする小灌木「しもつけ」がまだ咲残り、帯紫たいし色の鐘状花しょうじょうか蛍袋ほたるぶくろや、とらがちょいちょいその間にまじる。「がくうつぎ」が白い花をつけて灌木の間をいろどる。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
真剣な態度でいろいろと骨格態姿たいしを一々仔細に観察するのでありますから、物を公平に観ることが出来るのですが、少しも贔屓目ひいきめを附けず、「種」の方が全く良種であることに得心とくしんが行きました。
初め池田氏の戴氏たいしに承けた痘科は、瑞仙も玄俊も共にこれを伝習してゐた。そして瑞仙が此に由つて立たうと志したがために、玄俊は痘科を棄てゝ顧みなかつたのださうである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
後者は明代に法が渡ったのでその名を得たという。その他広く知られているあの苔紙たいしを作る。苔紙はその苔紙が曲るのを尊び、直線になったものは死苔といって賞美しない。どの紙も材料はこうぞである。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
この両尺牘ふたつのてがみ文章字句の上より論ずれば敢て鍛練の妙を尽せしに非ず、推敲の巧みを求めたるにあらねども、僅々の文字に能く情理の二ツを尽し、之を退之たいし孟尚書もうしょうしょに与うるの書
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)