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質
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たゞ
ふりがな文庫
“
質
(
たゞ
)” の例文
パエトン即ち母の許に行き己が父の果して日の神なるや否やを
質
(
たゞ
)
せり(オウィディウスの『メタモルフォセス』一・七四八以下參照)
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
〔譯〕
學
(
がく
)
之を
古訓
(
こくん
)
に
稽
(
かんが
)
へ、
問
(
もん
)
之を師友に
質
(
たゞ
)
すは、人皆之を知る。學必ず之を躬に學び、問必ず諸を心に問ふは、其れ幾人有らんか。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
竹田は梅泉の母に逢つて亡友の平生を問ひ、又諸友に就いて其行事の
詳
(
つまびらか
)
なるを
質
(
たゞ
)
した。竹田たるもの感慨なきことを得なかつたであらう。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
老「
何卒
(
どうぞ
)
細かに仰せ聞けられて下さい、
若
(
も
)
し隠し立をなさると何処までもお附き申して
質
(
たゞ
)
さねばならん事があります」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私の相手は私の
容子
(
ようす
)
に少しの驚きも表はさず、どうしたのかと、原因について
質
(
たゞ
)
さうともしなかつた。たゞ云つた——
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
理由
(
わけ
)
を
質
(
たゞ
)
してみると、あの
僧侶
(
ばうず
)
が道筋の宿屋々々で、
旅籠銭
(
はたごせん
)
の代りに、その書を置いて往つたといふ事が判つた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
アヽ罪過が戯曲、小説に於ける地位、
斯
(
かく
)
の如く重要なり。
敢
(
あへ
)
て罪過論を
艸
(
さう
)
して世上の
非
(
アンチ
)
罪過論者に
質
(
たゞ
)
す。
罪過論
(新字旧仮名)
/
石橋忍月
(著)
カピ妻
心得
(
こゝろえ
)
ました、
女
(
むすめ
)
の
心
(
こゝろ
)
は
明日
(
あす
)
早
(
はや
)
う
質
(
たゞ
)
しましょ。
今宵
(
こよひ
)
は
悲嘆
(
なげき
)
に
囚
(
とら
)
はれて、
閉籠
(
とぢこ
)
めてのみ
居
(
ゐ
)
まする。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
小林氏の話振が陰気なのと、ニョッキリ出た犬歯が何となく容貌を奇怪に見せるので、暗い電燈が段々暗くなるような気がするのだったが、石子刑事は尚も熱心に問い
質
(
たゞ
)
した。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
下りて七合目に至る、霜髪の
翁
(
おきな
)
、剛力の肩をも借らず、杖つきて下山するに追ひつく、
郷貫
(
きやうくわん
)
を
質
(
たゞ
)
せば関西の人なりといふ、
年歯
(
ねんし
)
を問へば、
即
(
すなは
)
ち
対
(
こた
)
へて
曰
(
いは
)
く、当年八十四歳になります!
霧の不二、月の不二
(新字旧仮名)
/
小島烏水
(著)
当時此の老歌人の
知己
(
ちき
)
友人たちの間で一番問題になったのは、彼の体力がよく堪え得るであろうかと云うことであったので、或る物好きな男がそっと夫人に
質
(
たゞ
)
して見るなどのことがあったが
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
われはかしこより彩色の
硝子器
(
ガラスうつは
)
數種を得たれば、この頃そを
時代別
(
じだいわけ
)
にして小論文一篇を作りぬ。今君に見せて、彩色に關する二三の疑を
質
(
たゞ
)
さばやと思ふなり。アントニオ君はしばし妻の許に居給へ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
翁の名を、ヹルアアレンと発音し、同じく
白耳義
(
ベルジツク
)
人であるメエテルリンクをメテルランクと発音することを
今日
(
けふ
)
翁に
質
(
たゞ
)
して知つた。翁は
其
(
その
)
詩集「
触手
(
しよくしゆ
)
ある都会」を
其
(
その
)
初めに自署して予に与へられた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
と、ぼくは、ぼくのいち早い発見について、海老塚さんに
質
(
たゞ
)
した。
にはかへんろ記
(新字旧仮名)
/
久保田万太郎
(著)
と、逆に、父の意向を
質
(
たゞ
)
すつもりで、ぢつとその顔を見返した。
双面神
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
その
解説
(
ときあかし
)
を我に求めしことあらじ、されどいそぎのためにはゞかりてこれを
質
(
たゞ
)
さず、さりとて自から何事をも知るをえざれば —一五〇
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
わたくしは特にこれを
徳
(
めぐむ
)
さんに
質
(
たゞ
)
した。そして久利の生れたのが十年の後なることを知つた。丁亥に生れた女子は名をれんと云つたさうである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
高輪の時は附近の人に
質
(
たゞ
)
すと確に半焼けであるにも係わらず、保険会社では動産保険の全額を支払っていた。神田の時は支倉の隣家の人が放火をしたのだと錦町署へ密告したものがあった。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
だん/\問い
質
(
たゞ
)
して行くと、老母の怒るのには尤もな理由があった。
小さな王国
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
すべての心の祕密の
露
(
あら
)
はるゝ恐ろしき
裁
(
さば
)
きの日に汝等が答ふる如く、汝等の内いづれにても合法的に結婚によつて結ばるゝこと能はざる障害を知るならば、今告白することを、汝等二人に
質
(
たゞ
)
し命ず。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
只物語の時と所とに就いて、杉孫七郎、青木梅三郎、中岡
黙
(
もく
)
、徳富猪一郎、志水小一郎、
山辺丈夫
(
やまのべたけを
)
の諸君に
質
(
たゞ
)
して、二三の補正を加へただけである。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
子よ、汝の心わが詞を見てこれを受けなば、これは即ち汝の
質
(
たゞ
)
す疑ひを照す光とならむ 三四—三六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
若し後者が果して富士川氏の有に帰したなら、其本は必ずや現に京都大学図書館に預託せられてゐるであらう。他日富士川氏を見たら
質
(
たゞ
)
して見よう。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
重ねて歌へ『「愛」にこそ
質
(
たゞ
)
し給へ』と。
歌よ、ねがふは
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
蒼夫さんはわたくしの家を訪ふ約束をしてゐるから、若し再會したら重ねて長運寺の事をも問ひ
質
(
たゞ
)
して見よう。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
此答を聞いて井上は、げにもと悟つて、自分の不心得を謝し、利章と親密に交つて種々の事を
質
(
たゞ
)
した。
栗山大膳
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
皇朝分類名家絶句の事は、わたくしは初め
萩野由之
(
はぎのよしゆき
)
さんに
質
(
たゞ
)
して知つた。これがわたくしの雲嶺の石野氏なることを知つた始である。後にわたくしは拙堂文集を讀んでふと「皆梅園記」を見出だした。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
質
常用漢字
小5
部首:⾙
15画
“質”を含む語句
性質
僂麻質斯
気質
質問
質素
品質
生質
質朴
氣質
言質
質子
物質
質物
本質
地質
素質
膠質
商人気質
木質
質屋
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