“言質”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げんち77.8%
げんしつ5.6%
ことぐさ5.6%
ことじち5.6%
ことばじち5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
信長の言質げんちと、圧切へしきりの一刀を持って、官兵衛はひとまず城を退がった。城内城下はこの日も来往の諸大将とその兵馬で輻輳ふくそうしていた。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山下さんは言質げんしつを取られたとは気がつかない。却って商家の撃退法を発明した積りでいた。
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
藤吉らもすぐ後を追っかけるという言質ことぐさを取ると、燃えの低くなった提灯の蝋燭を庇いながら、折柄軒を鳴らして渡る朝風のなかを
さりとてさすがにかの言質ことじちもありこの顧慮もまたなきにあらずして、その心はありながら、いまだ時々来てはあおる千々岩を満足さすほどの果断なる処置をばなさざるなり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
倒れるまで働くと云った歌女代の言質ことばじちを取って、決してべんべんと寝そべっていることはならない、たおれるまで働いてくれと、真っ蒼な顔をして寝ている歌女代を無理に引き摺り起して
半七捕物帳:05 お化け師匠 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)