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貴僧
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ふりがな文庫
“
貴僧
(
あなた
)” の例文
(急に低くなりますから気をつけて。こりゃ
貴僧
(
あなた
)
には
足駄
(
あしだ
)
では無理でございましたかしら、
宜
(
よろ
)
しくば
草履
(
ぞうり
)
とお
取交
(
とりか
)
え申しましょう。)
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
白「道徳高き名僧智識は百年先の事を
看破
(
みやぶ
)
るとの事だが、
貴僧
(
あなた
)
の御見識誠に恐れ入りました、
就
(
つ
)
きまして
私
(
わたくし
)
が済まない事が出来ました」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「それはお安いことです。幸吉は今使いに参っておりませんが、いたずらにやった鼠がお目に留まって
貴僧
(
あなた
)
に望まれて行けば何より……」
幕末維新懐古談:17 猫と鼠のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
それからまた
貴僧
(
あなた
)
がインドへ行かれてこちらへ確かに帰って来るという
証拠人
(
しょうこにん
)
を立てなければならぬ。その証拠人は容易な事では立てられぬ。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「お上人様、つかぬ事をお訊き申すやうですが、たつた今
貴僧
(
あなた
)
様は障子の桟を撫でて、それをお嘗め遊ばした。あれは何のお蠱でございます。もしや、
食中毒
(
しよくあたり
)
の……」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
一伍一什
(
いちぶしじふ
)
物語り右に付私し儀
主人
(
しゆじん
)
の身代り御仕置に相成樣願しかど夫さへ御
取上
(
とりあげ
)
なければ此上は何卒
貴僧
(
あなた
)
樣の御慈悲
御情
(
おなさけ
)
で九助が一命
御助
(
おんたす
)
け成れて下さらば
誠
(
まこと
)
に有難う御座りますと申せば可
睡齋
(
すゐさい
)
聞
(
きゝ
)
てイヤ
佛道
(
ぶつだう
)
は人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
貴僧
(
あなた
)
は何方へ」
貧乏神物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
(
急
(
きふ
)
に
低
(
ひく
)
くなりますから
気
(
き
)
をつけて。こりや
貴僧
(
あなた
)
には
足駄
(
あしだ
)
では
無理
(
むり
)
でございましたか
不知
(
しら
)
、
宜
(
よろ
)
しくば
草履
(
ざうり
)
とお
取交
(
とりか
)
へ
申
(
まを
)
しませう。)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私はこの堂へ泊りましたが、その堂の
護
(
もり
)
して居る坊さんはいかにも貪慾な人らしく、私の顔を見て言いますには、
貴僧
(
あなた
)
はどうも一通りの人でない。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
孝「へい、
私
(
わたくし
)
は水道端へ参りまするが、
貴僧
(
あなた
)
は
何
(
ど
)
うしてそれを御存じ、不思議な事でございます」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
(
貴僧
(
あなた
)
、お
傍
(
そば
)
に居て
汗臭
(
あせくそ
)
うはござんせぬかい、とんだ暑がりなんでございますから、こうやっておりましてもこんなでございますよ。)
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
宿屋の
主
(
あるじ
)
は変に思ったようです。「それでは
貴僧
(
あなた
)
は何ですか。法王の僧官で居らっしゃるですか。」「いやそうではない。ただセラのお寺に居るだけである」
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
相「
私
(
わたくし
)
は最早五十五歳になりまするから、どう成っても宜しいが、
貴僧
(
あなた
)
孝助は大事な身の上、
殊
(
こと
)
に大事を抱えて居りまする故、どうか一つあなたお助け下さいませんか」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「それではお
暇
(
いとま
)
いたしましょう。
稚
(
おさな
)
い事を、
貴僧
(
あなた
)
にはお恥かしいが、明さんに一式のお
愛相
(
あいそ
)
に、手毬をついて見せましょう、あの……」
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
花「なにしろ縄を解いて上げましょう、
貴僧
(
あなた
)
は
何処
(
どこ
)
の人だえ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
(
貴僧
(
あなた
)
はほんとうにお優しい。)といって、
得
(
え
)
も
謂
(
い
)
われぬ色を目に
湛
(
たた
)
えて、じっと見た。
私
(
わし
)
も
首
(
こうべ
)
を
低
(
た
)
れた、むこうでも
差俯向
(
さしうつむ
)
く。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これにゃ、
皆
(
みんな
)
が
貴僧
(
あなた
)
、
茶釜
(
ちゃがま
)
の中へ紛れ込んで
祟
(
たた
)
るとか俗に言う、あの
蜥蜴
(
とかげ
)
の
尻尾
(
しっぽ
)
の切れたのが、行方知れずになったより
余程
(
よっぽど
)
厭な紛失もの。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
頸
(
えり
)
と言わず、肩と言わず、降りかかって来ましたが、手を当てる、とべとりとして粘る。
嗅
(
か
)
いでみると、いや、
貴僧
(
あなた
)
、悪甘い匂と言ったら。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(
貴僧
(
あなた
)
は
真個
(
ほんとう
)
にお
優
(
やさ
)
しい。)といつて、
得
(
え
)
も
謂
(
い
)
はれぬ
色
(
いろ
)
を
目
(
め
)
に
湛
(
たゝ
)
へて、ぢつと
見
(
み
)
た。
私
(
わし
)
も
首
(
かうべ
)
を
低
(
た
)
れた、むかふでも
差俯向
(
さしうつむ
)
く。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(
貴僧
(
あなた
)
、こゝから
下
(
を
)
りるのでございます、
辷
(
すべ
)
りはいたしませぬが
道
(
みち
)
が
酷
(
ひど
)
うございますからお
静
(
しづか
)
に、)といふ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
桜
(
さくら
)
の
花
(
はな
)
の
散
(
ち
)
るのを
数
(
かぞ
)
へ、
舞
(
ま
)
ひ
来
(
く
)
る
蝶
(
てふ
)
の
翼
(
つばさ
)
を
算
(
よ
)
んで、
貴僧
(
あなた
)
、
私
(
わたし
)
と
順々
(
じゆん/\
)
に。」
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「お
客
(
きやく
)
なれば
貴僧
(
あなた
)
から、」
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“貴僧”の意味
《名詞》
地位が高く優れた僧侶。
相手の僧侶に対する尊敬語。
(出典:Wiktionary)
貴
常用漢字
小6
部首:⾙
12画
僧
常用漢字
中学
部首:⼈
13画
“貴”で始まる語句
貴方
貴女
貴
貴下
貴郎
貴君
貴様
貴人
貴嬢
貴殿