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舷梯
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げんてい
ふりがな文庫
“
舷梯
(
げんてい
)” の例文
濱島
(
はまじま
)
は
船
(
ふね
)
の
舷梯
(
げんてい
)
まで
到
(
いた
)
つた
時
(
とき
)
、
今
(
いま
)
一
度
(
ど
)
此方
(
こなた
)
を
振返
(
ふりかへ
)
つて、
夫人
(
ふじん
)
とその
愛兒
(
あいじ
)
との
顏
(
かほ
)
を
打眺
(
うちなが
)
めたが、
何
(
なに
)
か
心
(
こゝろ
)
にかゝる
事
(
こと
)
のあるが
如
(
ごと
)
く
私
(
わたくし
)
に
瞳
(
ひとみ
)
を
轉
(
てん
)
じて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ボートは、青い青い水を切って、傷ついた戦艦『メーン』の
舷
(
ふなばた
)
についた。
舷梯
(
げんてい
)
がなくなって、
縄梯子
(
なわばしご
)
がぶらりと下っている。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
道路のアスファルトがやわらかくなって靴のあとがつくという
灼熱
(
しゃくねつ
)
の神戸市中から、
埠頭
(
ふとう
)
に出て、
舷梯
(
げんてい
)
をよじて、
紅
(
くれない
)
丸に乗ると、
忽
(
たちま
)
ち風が涼しい。
別府温泉
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
葉子はそのいまいましい光景から目を移して
舷梯
(
げんてい
)
のほうを見た。しかしそこにはもう乳母の姿も古藤の影もなかった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
のみならず
舷梯
(
げんてい
)
を上下するのは老若の支那人ばかりだった。彼等は互に押し合いへし合い、口々に何か騒いでいた。
湖南の扇
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
そこで、彼等は一人一人静かに
舷梯
(
げんてい
)
を
陸
(
お
)
りて行ったが、最後の一人が
汽艇
(
ランチ
)
に納まったのを合図に、憲兵達はソレッとばかり一斉に跳びかかって、彼等に手
梏
(
かせ
)
をはめてしまった。
ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
猩猩
(
しやう/″\
)
党は
何処
(
どこ
)
かで飲み倒れて
仕舞
(
しま
)
つたのであらう。𤍠田丸の濡れた
舷梯
(
げんてい
)
を
上
(
のぼ
)
つて空虚な室に一人寝巻に着更へた時はぐつたりと
労
(
つか
)
れて居た。
枕頭
(
ちんとう
)
に武田工学士からの
招待
(
せうだい
)
状が届いて居た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
外科医のワトソンは、二人の日本青年が
舷梯
(
げんてい
)
から降されるのを見た。
船医の立場
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
博士は腰をたたきながら、にこにこ顔で
舷梯
(
げんてい
)
をのぼって来ました。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
輕
(
かろ
)
き
服裝
(
ふくさう
)
せる
船丁等
(
ボーイら
)
は
宙
(
ちう
)
になつて
驅
(
か
)
けめぐり、
逞
(
たく
)
ましき
骨格
(
こつかく
)
せる
夥多
(
あまた
)
の
船員等
(
せんゐんら
)
は
自己
(
おの
)
が
持塲
(
もちば
)
/\に
列
(
れつ
)
を
作
(
つく
)
りて、
後部
(
こうぶ
)
の
舷梯
(
げんてい
)
は
既
(
すで
)
に
引揚
(
ひきあ
)
げられたり。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
若者はこの乱暴にかっとなって怒り狂ったが、その船員は小さな荷物でも扱うように、若者の胴のあたりを右わきにかいこんで、やすやすと
舷梯
(
げんてい
)
を降りて行った。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
人一倍体の
逞
(
たくま
)
しいSは珍しい日の光を浴びたまま、幅の狭い
舷梯
(
げんてい
)
を
下
(
くだ
)
って行った。すると仲間の水兵が
一人
(
ひとり
)
身軽に舷梯を登りながら、ちょうど彼とすれ違う
拍子
(
ひょうし
)
に
常談
(
じょうだん
)
のように彼に声をかけた。
三つの窓
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
清君と燁代さんは、身軽に
舷梯
(
げんてい
)
をかけ下りて、内火艇に乗りうつった。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
手早く
認
(
したた
)
めて、その紙片を持ちながら、
舷梯
(
げんてい
)
をかけ上った。
船医の立場
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
昔葉子に誓った言葉などは忘れてしまった裏切り者の
空々
(
そらぞら
)
しい涙を見せたりして、雨にぬらすまいと
袂
(
たもと
)
を大事にかばいながら、傘にかくれてこれも
舷梯
(
げんてい
)
を消えて行ってしまった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
と
答
(
こた
)
へると
彼
(
かれ
)
は
莞爾
(
につこ
)
と
打笑
(
うちえ
)
み、こも/″\
三人
(
みたり
)
と
握手
(
あくしゆ
)
して、
其儘
(
そのまゝ
)
舷梯
(
げんてい
)
を
降
(
くだ
)
り、
先刻
(
せんこく
)
から
待受
(
まちう
)
けて
居
(
を
)
つた
小蒸滊船
(
こじやうきせん
)
に
身
(
み
)
を
移
(
うつ
)
すと、
小蒸滊船
(
こじやうきせん
)
は
忽
(
たちま
)
ち
波
(
なみ
)
を
蹴立
(
けた
)
てゝ、
波止塲
(
はとば
)
の
方
(
かた
)
へと
歸
(
かへ
)
つて
行
(
ゆ
)
く
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
舷
常用漢字
中学
部首:⾈
11画
梯
漢検準1級
部首:⽊
11画
“舷”で始まる語句
舷
舷側
舷燈
舷々
舷窓
舷門
舷端
舷墻
舷外
舷歌