“小蒸滊船”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こじようきせん50.0%
こじやうきせん50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
月(つき)は白晝(まひる)のやうに明(あきらか)だが、小蒸滊船(こじようきせん)の形(かたち)は次第々々(しだい/\)に朧(おぼろ)になつて、殘(のこ)る煙(けむり)のみぞ長(なが)き名殘(なごり)を留(とゞ)めた。
春枝夫人(はるえふじん)と、日出雄少年(ひでをせうねん)と、私(わたくし)とが、多(おほく)の身送人(みおくりにん)に袂別(わかれ)を告(つ)げて、波止塲(はとば)から凖備(ようい)の小蒸滊船(こじようきせん)で、遙(はる)かの沖合(おきあひ)に停泊(ていはく)して居(を)る弦月丸(げんげつまる)に乘組(のりく)んだのは其(その)夜(よ)十時(じ)※(す)ぎ三十分(ぷん)。
と答(こた)へると彼(かれ)は莞爾(につこ)と打笑(うちえ)み、こも/″\三人(みたり)と握手(あくしゆ)して、其儘(そのまゝ)舷梯(げんてい)を降(くだ)り、先刻(せんこく)から待受(まちう)けて居(を)つた小蒸滊船(こじやうきせん)に身(み)を移(うつ)すと、小蒸滊船(こじやうきせん)は忽(たちま)ち波(なみ)を蹴立(けた)てゝ、波止塲(はとば)の方(かた)へと歸(かへ)つて行(ゆ)く