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膏藥
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かうやく
ふりがな文庫
“
膏藥
(
かうやく
)” の例文
新字:
膏薬
塀
(
へい
)
から
押
(
おつ
)
かぶさりました、
其
(
そ
)
の
大
(
おほき
)
な
椎
(
しひ
)
の
樹
(
き
)
の
下
(
した
)
に
立
(
た
)
つて、
半紙
(
はんし
)
四
(
よ
)
つ
切
(
ぎ
)
りばかりの
縱長
(
たてなが
)
い——
膏藥
(
かうやく
)
でせう——
其
(
それ
)
を
提灯
(
ちやうちん
)
の
上
(
うへ
)
へ
翳
(
かざ
)
して、はツはツ
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「でも、若い娘の手が、あんなのは惡くありませんね。尤も、左の手に少し怪我をしてゐるやうで、手の甲から手首にかけて、
膏藥
(
かうやく
)
を
貼
(
は
)
つてゐましたが」
銭形平次捕物控:238 恋患ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この
爺
(
ぢい
)
やの
大
(
おほ
)
きな
手
(
て
)
は
寒
(
さむ
)
くなると、
皸
(
あかぎれ
)
が
切
(
き
)
れて、まるで
膏藥
(
かうやく
)
だらけのザラ/\とした
手
(
て
)
をして
居
(
ゐ
)
ましたが、でもその
心
(
こゝろ
)
は
正直
(
しやうぢき
)
な、そして
優
(
やさ
)
しい
老人
(
らうじん
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
なす者の申口に當月廿二日の夜
丑滿頃
(
うしみつごろ
)
侍
(
さふら
)
ひ體の者二人
戸
(
と
)
をこぢ明て入來り一人は
拔身
(
ぬきみ
)
を
持
(
もち
)
一人は私しを
捕
(
とらへ
)
て此
疵
(
きず
)
を
療治
(
れうぢ
)
致
(
いた
)
せ然もなくば
切殺
(
きりころす
)
と申候に
付
(
つき
)
據
(
よんどこ
)
ろ無
療治
(
れうぢ
)
致し
膏藥
(
かうやく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ベタベタ
膏藥
(
かうやく
)
を貼つたり、
躄
(
ゐざり
)
の
眞似
(
まね
)
までして、佐原屋の樣子を
見窮
(
みきは
)
め、娘お筆の身を見守つて居たのです。
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
取らねば大事に成んも知れず大切なる
腫物
(
しゆもつ
)
なれば
隨分
(
ずゐぶん
)
お大事に成るべしとて
煎藥
(
せんやく
)
と
膏藥
(
かうやく
)
とを
調合
(
てうがふ
)
して置て行ければお花は
彌々
(
いよ/\
)
胸
(
むね
)
安
(
やす
)
からず醫者の
教
(
をし
)
へたる通り腫物に
膏藥
(
かうやく
)
を
貼
(
はり
)
煎藥
(
せんやく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
時
(
とき
)
に
其
(
そ
)
の
頃
(
ころ
)
、
奧州
(
あうしう
)
の
得平
(
とくへい
)
と
言
(
い
)
ふのが、
膏藥
(
かうやく
)
の
呼賣
(
よびうり
)
をして
歩行
(
ある
)
いて
行
(
おこな
)
はれた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
俺はまた、
羅生門河岸
(
らしやうもんがし
)
から轉げ込んだ、
膏藥
(
かうやく
)
だらけの年明けかと思つて、宜い加減膽をつぶしたよ。
銭形平次捕物控:303 娘の守袋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
奧州
(
あうしう
)
、
仙臺
(
せんだい
)
、
岩沼
(
いはぬま
)
の、
得平
(
とくへい
)
が
膏藥
(
かうやく
)
は
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ぞ
取結
(
とりむす
)
ばせける夫より夫婦
間
(
なか
)
も
睦
(
むつま
)
しく暮しけるが
幾程
(
いくほど
)
もなく妻は
懷妊
(
くわいにん
)
なし嘉傳次は
外
(
ほか
)
に
家業
(
なりはひ
)
もなき事なれば
手跡
(
しゆせき
)
の指南なし
傍
(
かたは
)
ら
膏藥
(
かうやく
)
など
煉
(
ねり
)
て
賣
(
うり
)
ける月日早くも
押移
(
おしうつ
)
り
十月
(
とつき
)
滿
(
みち
)
て頃は寶永二年
戌
(
いぬ
)
三月十五日の
夜
(
よ
)
子
(
ね
)
の
刻
(
こく
)
に
安産
(
あんざん
)
し玉の如き男子
出生
(
しゆつしやう
)
しける嘉傳次夫婦が
悦
(
よろこ
)
び大方ならず
程
(
ほど
)
なく
七夜
(
しちや
)
にも成りければ名を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
お夢は燒けた
鬢
(
びん
)
などを
掻
(
か
)
き上げて居ります。
火傷
(
やけど
)
は額から首筋へほんの少々、
膏藥
(
かうやく
)
でも濟みますが、火鉢で腰のあたりを打たれたさうで、身動きは出來さうもありません。
銭形平次捕物控:213 一と目千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
差したり、頬へ
膏藥
(
かうやく
)
を貼つたり、顏へ
煤
(
すゝ
)
を塗つたり、精々汚ならしく見せようとしたんだらう
銭形平次捕物控:013 美女を洗ひ出す
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
外には和吉といふ口上言ひが一人、これは三十前後のちよいと好い男ですが、色白の額から左の頬へかけて、
大燒痕
(
おほやけど
)
が凄まじく、引つ釣に
膏藥
(
かうやく
)
などを
貼
(
は
)
つた、見る影もない人相です。
銭形平次捕物控:171 偽八五郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
洗ひざらひ持つて行つた女がありますよ——若い、顏中
膏藥
(
かうやく
)
を貼つた女だつたさうで
銭形平次捕物控:160 二つの刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「左の
額際
(
ひたひぎは
)
に傷でもあるのか、いつでも
膏藥
(
かうやく
)
を貼つてゐたが——」
銭形平次捕物控:226 名画紛失
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
膏
漢検準1級
部首:⾁
14画
藥
部首:⾋
18画
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膏藥代