“押移”の読み方と例文
読み方割合
おしうつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かみ束髮そくはつに、しろいリボンをおほきくけたが、美子みいこいちやんもなるをりから、當人たうにんなにもなしにとゝもに押移おしうつつたものらしい。が、てんせる下町したまち娘風むすめふうは、くだんかみひさしえぬ。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
取結とりむすばせける夫より夫婦なかむつましく暮しけるが幾程いくほどもなく妻は懷妊くわいにんなし嘉傳次はほか家業なりはひもなき事なれば手跡しゆせきの指南なしかたは膏藥かうやくなどねりうりける月日早くも押移おしうつ十月とつき滿みちて頃は寶永二年いぬ三月十五日のこく安産あんざんし玉の如き男子出生しゆつしやうしける嘉傳次夫婦がよろこび大方ならずほどなく七夜しちやにも成りければ名を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)