よく)” の例文
先年凡僧ぼんそうこゝに住職し此石を見ておそ出奔しゆつほんせしによく他国たこくにありて病死せしとぞ。おもふに此淵にれいありて天然てんねんしめすなるべし。
おこしけるはおそろしとも又たぐひなし寶澤は此事を心中に深くし其時は然氣さりげなく感應院へぞ歸りけるさてよく年は寶澤十二歳なり。
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
よく廿にぢう三年の七月になると、妄執まうしうれずして、又々また/\江戸紫えどむらさきふのを出した、これが九号の難関なんくわんへたかと思へば、あはれむべし、としくれ十二号にして、また没落ぼつらく
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
中學時分につた寫眞器しやしんきも、そのすこし以前或る寫眞好しやしんずきの友たちおくつてしまつたので、それ以來しばらわたしの手もとには寫眞器しやしんきかげがなくなつてしまつたがそのよく年のこと、わたし偶然ぐうぜんある人から
先年凡僧ぼんそうこゝに住職し此石を見ておそ出奔しゆつほんせしによく他国たこくにありて病死せしとぞ。おもふに此淵にれいありて天然てんねんしめすなるべし。
かくよく廿二日のあさ嘉川家の人々藤三郎のみえざるを不審ふしんに思ひし所藤五郎を入れ置きしをりやぶれ其上伴建部等も居らざれば大いに驚きさわ邸内やしきうちの者共を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さあいたところみやこはなの評判で、しも全盛ぜんせいきはめたりし我楽多文庫がらくたぶんこにはか月夜げつや提灯てうちんつた、けれども火はえずに、十三、十四、十五、(よく二十二年の二月出版しゆつぱん)と持支もちこたへたが
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
結果けつくわは空しくなかつた。よく年は五十てんになつた。その翌年は百てんになつた。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
悦ぶ事限なく猶又をつと文右衞門が災難さいなんを遁るゝ樣にと神佛をねんじ居たりけり扨又大岡越前守殿には直樣すぐさまよく十四日火附盜賊改め役小出兵庫殿へ掛合かけあひの上大橋文右衞門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
此石いづると土民どみんども温泉寺へしらせる事なり、きはめてよく年住僧遷化せんげなり、則しるしに此石を立る。九代以前より始りしが代々九代の石塔、同石同様にて少しもたがはずならびあり。
此石いづると土民どみんども温泉寺へしらせる事なり、きはめてよく年住僧遷化せんげなり、則しるしに此石を立る。九代以前より始りしが代々九代の石塔、同石同様にて少しもたがはずならびあり。