繁榮はんえい)” の例文
新字:繁栄
摺合すりあひ茶屋々々の二階には糸竹の調べつゞみ太皷たいこたえる事なく幇間たいこ對羽織つゐばおり色増君いろますきみの全盛をあらはし其繁榮はんえい目を驚せし浮生ふせいは夢の如く白駒はくくひまあるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
書物讀み弟子二十人計に相成、至極の繁榮はんえいにて、鳥なきさと蝙蝠かうもりとやらにて、朝から晝迄は素讀そどく、夜は講釋ども仕而、學者之鹽梅あんばいにてひとりをかしく御座候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
過去くわこ箇月かげつかん國民こくみんが一協力けふりよくして國民經濟こくみんけいざい立直たてなほし努力どりよくして、從來じうらいることの出來できなかつた成績せいせきげたことから推論すゐろんすれば、かならずや日本國にほんこく經濟けいざい基礎きそ打立うちたてゝ、國民こくみん繁榮はんえい
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
いとなむがうへれは本家ほんけとてもちひもおもかるべくわれとて信用しんよううすきならねど彼方かなた七分しちぶえきあるときこゝにはわづかに三分さんぶのみいへ繁榮はんえい長久ちやうきうさく松澤まつざはきにしかずつはむすめ容色きりやうすぐれたればこれとてもまたひとつの金庫かねぐら芳之助よしのすけとのえにしえなばとほちやうかど地面ぢめん持參ぢさんむこもなきにはあらじ一擧兩得いつきよりやうとくとはこれなんめりとおもこゝろ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
たて後世迄も美名びめい海内かいだいかゞやかし子孫の繁榮はんえいのこすはいと有難ありがたき事共なり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)