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紛失
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ふんしつ
ふりがな文庫
“
紛失
(
ふんしつ
)” の例文
その上、女の歸つた跡を見ると、留守中に探したものと見えて、用箪笥の
抽斗
(
ひきだし
)
に入れて置いた、平次の覺え書が
紛失
(
ふんしつ
)
して居ります。
銭形平次捕物控:004 呪ひの銀簪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
火辻の死体が
紛失
(
ふんしつ
)
したことは、その夜のうちに知れわたり、さっそくこの怪事件の
捜査
(
そうさ
)
がはじまったが、その解決はなかなか困難だった。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ピストルを
拾
(
ひろ
)
いあつめ、それをカバンにおさめるついでに、その中のいろいろな品物を
紛失
(
ふんしつ
)
していないかどうかを、念入りに点検するのでした。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「いや、御安心ください。大石殿からお預りして、おのおの方にお渡しするはずの金子は、別にしまっておいたからだいじょうぶでござる。ただ手前の小遣い銭が少々
紛失
(
ふんしつ
)
いたした」
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
半分
紛失
(
ふんしつ
)
している
小鼻
(
こばな
)
のわきへ、タラタラと
脂汗
(
あぶらあせ
)
をながしてしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その
混亂
(
こんらん
)
のあとには、
持出
(
もちだ
)
した
家財
(
かざい
)
金目
(
かなめ
)
のものが
少
(
すくな
)
からず
紛失
(
ふんしつ
)
した。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
取調
(
とりしら
)
ぶるに道庵方にて
紛失
(
ふんしつ
)
せし單物一枚出たる故女房は家主へ
預
(
あづけ
)
甚兵衞は直に
召捕
(
めしとり
)
猶
(
なほ
)
懷中
(
くわいちう
)
其外所々改めし所
胴卷
(
どうまき
)
に金十二兩餘あり又同人宅の
床下
(
ゆかした
)
に金二十八兩是あり都合四十兩の金出しにより其金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
端艇競漕
(
ボートレース
)
は
本職
(
ほんしよく
)
の
事
(
こと
)
だから
流行
(
はや
)
るのも
無理
(
むり
)
は
無
(
な
)
いが、
大事
(
かんじん
)
の
端艇
(
ボート
)
は
甞
(
かつ
)
て
起
(
おこ
)
つた
大颶風
(
だいぐふう
)
の
爲
(
た
)
めに
大半
(
たいはん
)
紛失
(
ふんしつ
)
してしまつたので、
今
(
いま
)
殘
(
のこ
)
つて
居
(
を
)
るのは「ギク」一
隻
(
さう
)
、「カツター」二
隻
(
さう
)
で、
櫂
(
オール
)
も
餘程
(
よほど
)
不揃
(
ふぞろひ
)
なので
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
銭は
貰
(
もら
)
ったこともあるが
大概
(
たいがい
)
忘れて
紛失
(
ふんしつ
)
するので
懲
(
こ
)
りたらしい。
みちのく
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「主人の死骸が、何處へ消えたか、それを搜し出すんだ。それから死骸が
紛失
(
ふんしつ
)
したとき、福之助は皆んなの前から姿を隱さなかつたか」
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
国会議事堂の上からころがり落ちた動くマネキン少年人形の
肢体
(
したい
)
とともに、おなじ夜に
紛失
(
ふんしつ
)
した猿田の死体の顔とおなじであったから、ますます
奇怪
(
きかい
)
であった。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
女房
(
にようばう
)
が
紛失
(
ふんしつ
)
した、と
親類
(
しんるゐ
)
知己
(
ちき
)
へ
電報
(
でんぱう
)
は
掛
(
か
)
けられない。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ならびに
官馬
(
かんば
)
八頭が
紛失
(
ふんしつ
)
する事
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
主人と言つても、隱居同樣の染井鬼三郎が、床の中で絞め殺され、その始末もつかぬうちに、翌る晩には、死骸が
紛失
(
ふんしつ
)
してしまつたのです。
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
○
紛失
(
ふんしつ
)
、赤革トランク、特別美
且
(
かつ
)
大なる
把柄
(
はへい
)
あり、拾得届出者に相当謝礼、姓名在社三二五番
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
車麩
(
くるまぶ
)
が
紛失
(
ふんしつ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
大公儀が甲府勤番の諸士を
賄
(
まかな
)
ふために用意した五千兩の大金、柏木で
紛失
(
ふんしつ
)
してしまつたでは、土地の御用聞の寅吉の顏が立たなかつたのです。
銭形平次捕物控:153 荒神箒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
私は、まことに
遺憾
(
いかん
)
であったが、クロクロ島の
紛失
(
ふんしつ
)
について、鬼塚元帥に報告をする決心を固めたのであった。元帥は私の報告を聞いて、どんなに気を落されることであろうか。
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
女體の額の小さい夜光石の
紛失
(
ふんしつ
)
は、幾らか氣が樂になりましたが、男體の額の大きい夜光石の
安否
(
あんぴ
)
も一度は見定めて置く必要があつたのです。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
してみれば、「骸骨の四」が
紛失
(
ふんしつ
)
していたことがひとつの手がかりかもしれない。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
萬一それが
紛失
(
ふんしつ
)
すれば、秤座役人の
株
(
かぶ
)
を召上げになつた上、この守隨彦太郎腹でも切らなければなるまい。——が、それは大丈夫だ。三重の締りを
銭形平次捕物控:146 秤座政談
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
紛失
(
ふんしつ
)
した死体の主は、上野駅のまえで、トラックに
追突
(
ついとつ
)
されてひっくりかえり、運わるく頭を石にぶつけて、脳の中に出血を起こして
頓死
(
とんし
)
した四十に近い男であって、どこの何者ともわからず
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
三四日前に手文庫の封を切られた時、中味が
紛失
(
ふんしつ
)
せずに、念入りに僞物と變つて居たのが第一番の不思議で御座います。
銭形平次捕物控:035 傀儡名臣
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
世間では、新宿のホームから飛びこんで
轢死
(
れきし
)
した婦人の
身許
(
みもと
)
もわからないし、地下に
葬
(
ほうむ
)
った
筈
(
はず
)
の死骸が
紛失
(
ふんしつ
)
した不思議さを、今も
尚
(
なお
)
覚
(
おぼ
)
えていて、あれも赤外線男の仕業だろうと云っているようだ。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
厭だよ、誰が何と言つても、俺は大名の御家騷動に掛り合ふのは御免だ、——茶碗一つ、色紙一枚
紛失
(
ふんしつ
)
しても、腹を切つたり、手討になつたりする世界だ。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
三角
暗礁
(
あんしょう
)
にて——クロクロ島の
紛失
(
ふんしつ
)
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
金藏の中に貯へた、越前屋の全部の富、五つの千兩箱のうち、三つまでが
紛失
(
ふんしつ
)
して居ることがわかつたのです。
銭形平次捕物控:306 地中の富
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
三つの
紛失
(
ふんしつ
)
事件
地底戦車の怪人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「今度は繪圖面が
紛失
(
ふんしつ
)
して、お家の安危に
關
(
かゝ
)
はるから、
斷
(
た
)
つて御出府を願ひたいと仰しやればいいんで——」
銭形平次捕物控:062 城の絵図面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
警官の
紛失
(
ふんしつ
)
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「娘の頬の傷は兎も角、御墨附が
紛失
(
ふんしつ
)
しては、大公儀への申譯が相立たない。表沙汰になれば、輕くて閉門、減地。重くて切腹を仰せ付けられまいものでもあるまい」
銭形平次捕物控:195 若党の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其處はまだ昨夜のまゝの
碧血
(
へきけつ
)
に
塗
(
まみ
)
れて、部屋の中程に、中間半次は自分の匕首——一度
紛失
(
ふんしつ
)
したといふ——細身の一口を左乳の下に刺し
貫
(
つらぬ
)
き、兩手を疊に突いたまゝ
銭形平次捕物控:289 美しき人質
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
巨盜の幽靈の手紙は、明かに
紛失
(
ふんしつ
)
しましたが、幸ひ總右衞門が文句を
暗
(
そら
)
んじて居るのと、留吉が筆跡や紙をよく見て置いたので、大體のことは平次にも想像がつきます。
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
後で念入りに調べて見ると、書き役の書類の中から、いつぞやお前に追はれて、品川沖で海の中に沈んだ兇賊『疾風』(『八人藝の女』參照)の記録だけが
紛失
(
ふんしつ
)
してゐる
銭形平次捕物控:239 群盗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その頃の物の考へやうから言へば、御朱印の
紛失
(
ふんしつ
)
は、若旦那殺しよりは遙かに重大な事件です。
銭形平次捕物控:146 秤座政談
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
紛失
(
ふんしつ
)
してお腹を召さうとなさいます。一應は止めましたが、書面が出て來ない以上は、のめ/\と生きては居られぬと申します。平次樣、お願ひで御座います、お助け下さいませ
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
御用聞が十手を
紛失
(
ふんしつ
)
するといふことは、武士が兩刀を無くしたよりも重大なことでした。
銭形平次捕物控:183 盗まれた十手
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お家の重寶
友切丸
(
ともきりまる
)
か何か
紛失
(
ふんしつ
)
したんだらう、むづかしい顏をしてゐるぜ、親分」
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「平次か、千兩箱が見付かつても、お鏡やお墨附が
紛失
(
ふんしつ
)
しては何んにもならぬぞ」
銭形平次捕物控:204 美女罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「旦那、それは御無理で、澤屋さんから金は借りましたが、旦那に娘を上げるとは申しません。それに重なる災難で、昨日も三千兩の金が
紛失
(
ふんしつ
)
し、思案に餘つてゐるところでございます」
銭形平次捕物控:065 結納の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お袖を宜い
加減
(
かげん
)
にして、それから若旦那の初太郎に逢つて見ましたが、これは父親の横死から、家の沒落、番頭の死、八千兩の
紛失
(
ふんしつ
)
、戀女房のお袖にふりかゝる恐ろしい疑ひなどに顛倒して
銭形平次捕物控:156 八千両異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「あつしは平次でございますが、何にか大切なものを
紛失
(
ふんしつ
)
なすつたさうで」
銭形平次捕物控:210 飛ぶ女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「どうしてそれを、——
紛失
(
ふんしつ
)
したのは、救世觀音の尊像を描いた、巨勢金岡の名筆ぢや——申し遲れたが拙者は、湯島天神町の旗野
丹後守
(
たんごのかみ
)
の用人
久保木桂馬
(
くぼきけいま
)
と申す。お見知り置きを願ひたい」
銭形平次捕物控:226 名画紛失
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
誰か知らぬが、二三日前に龍の口の目安箱に、——宇佐美家の御墨附が
紛失
(
ふんしつ
)
したに違ひない、嚴重に御詮議があるやうに——といふ訴状を投げ込んだ者があるさうで、御係りから
嚴
(
きび
)
しい御達しだ。
銭形平次捕物控:195 若党の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「錢形の親分、近頃お南の奉行所に變な者が出入りする樣子です。出入り商人にも變りはなく、曲者の忍び込んだ樣子もないのに、お奉行所の中でいろ/\變つたことが起つたり、妙な物が
紛失
(
ふんしつ
)
します」
銭形平次捕物控:239 群盗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
三日目に、番頭の祿兵衞は、店で紙入れを
紛失
(
ふんしつ
)
しました。
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
紛
常用漢字
中学
部首:⽷
10画
失
常用漢字
小4
部首:⼤
5画
“紛失”で始まる語句
紛失物