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符
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ふ
ふりがな文庫
“
符
(
ふ
)” の例文
喬生は、その座下に拝して、かの牡丹燈の一条を訴えると、法師は二枚の
朱
(
あか
)
い
符
(
ふ
)
をくれて、その一枚は
門
(
かど
)
に貼れ、他の一枚は
寝台
(
ねだい
)
に貼れ。
世界怪談名作集:18 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
瞿佑
(著)
何故と云ふに、別本には誠範の右に「蓮譽定生大※、文政五年
壬午
(
じんご
)
八月」があつたから、
此
(
かく
)
の如くに讀むときは、此彫文と
符
(
ふ
)
するからである。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
夫と妻とは、
蒼白
(
まっさお
)
になりながら、黙々として相対していた。信一郎は、ポケットに入れてある時計が、何か魔の
符
(
ふ
)
でもあるように、気味悪く感ぜられ始めた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
素性
(
すじょう
)
を聞くと
故
(
もと
)
の
奉化県
(
ほうかけん
)
の
州判
(
しゅうはん
)
の
女
(
むすめ
)
で、姓は
符
(
ふ
)
、名は
麗卿
(
れいきょう
)
、
字
(
あざな
)
は
淑芳
(
しゅくほう
)
、
婢
(
じょちゅう
)
の名は
金蓮
(
きんれん
)
であると云った。
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
釋尊、八幡のうまれ替りとや申さん。日蓮は凡夫なれば
能
(
よく
)
は
知
(
しら
)
ず。
是
(
これ
)
併
(
しかし
)
、日蓮が
符
(
ふ
)
を
進
(
まゐ
)
らせし
故
(
ゆゑ
)
也
(
なり
)
。さこそ
父母
(
ふぼ
)
も
悦
(
よろこ
)
び
給覽
(
たまふらん
)
。誠に御祝として、餅、酒、
鳥目
(
てうもく
)
一
貫文
(
くわんもん
)
送給候畢
(
おくりたまひさふらひぬ
)
。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
就
(
つい
)
ては、
某
(
それ
)
の
日
(
ひ
)
、
恰
(
あだか
)
も
黄道吉辰
(
くわうだうきつしん
)
なれば、
揃
(
そろ
)
つて
方々
(
かた/″\
)
を
婿君
(
むこぎみ
)
にお
迎
(
むか
)
へ
申
(
まを
)
すと
云
(
い
)
ふ。
汗
(
あせ
)
冷
(
つめ
)
たくして
独
(
ひと
)
りづゝ
夢
(
ゆめ
)
さむ。
明
(
あ
)
くるを
待
(
ま
)
ちて、
相見
(
あひみ
)
て
口
(
くち
)
を
合
(
あ
)
はするに、
三人
(
さんにん
)
符
(
ふ
)
を
同
(
おな
)
じうして
聊
(
いさゝか
)
も
異
(
こと
)
なる
事
(
こと
)
なし。
甲冑堂
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼は太政官の官印を盗んで
符
(
ふ
)
を下し、ひそかに兵数を増加した。
道鏡
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
わたくしの姓は
符
(
ふ
)
、
字
(
あざな
)
は
麗卿
(
れいけい
)
、名は
淑芳
(
しゅくほう
)
と申しました。
中国怪奇小説集:14 剪灯新話(明)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
懿才
(
いさい
)
曩彦
(
なうげん
)
に
符
(
ふ
)
し、
佳器
(
かき
)
時英
(
じえい
)
を
貫
(
つらぬ
)
く。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
これと二人で、毎日淋しい日を送ってます、私の姓は
符
(
ふ
)
で、名は
淑芳
(
しゅくほう
)
、
字
(
あざな
)
は
麗卿
(
れいきょう
)
でございます
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
わたくしの姓は
符
(
ふ
)
、
字
(
あざな
)
は
麗卿
(
れいけい
)
、名は
淑芳
(
しゅくほう
)
と申しまして、かつて
奉化
(
ほうか
)
州の
判
(
はん
)
(高官が低い官を兼ねる)を勤めておりました者の娘でございますが、父は先年この世を去りまして、家も次第に衰え
世界怪談名作集:18 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
瞿佑
(著)
それについては
符
(
ふ
)
の
事
(
こと
)
仰候
(
あふせさふらふ
)
。
日蓮相承
(
にちれんさうしよう
)
の中より
撰
(
えら
)
み出して候。
能々
(
よく/\
)
信心あるべく候。たとへば、
祕藥
(
ひやく
)
なりとも、毒を入ぬれば
藥用
(
くすりのよう
)
すくなし。つるぎなれども、わるびれたる
人
(
ひと
)
のためには
何
(
なに
)
かせん。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
私の姓は
符
(
ふ
)
で、名は
淑芳
(
しゅくほう
)
、
字
(
あざな
)
は
麗卿
(
れいきょう
)
でございます
牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
“符”の解説
符(ふ)とは、律令制において上級の官司(所管)より下級の官司(被管)に対して命令を下す際に用いる公文書のこと。
(出典:Wikipedia)
符
常用漢字
中学
部首:⽵
11画
“符”を含む語句
護符
切符
太政官符
符号
神符
符牒
御符
割符
符合
符徴
符籙
兵符
朱符
守符
符號
咒符
音符
御護符
合符
符節
...