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種
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ぐさ
ふりがな文庫
“
種
(
ぐさ
)” の例文
けれど石舟斎は、そのうわさはやがて柳生谷に聞えて人々の語り
種
(
ぐさ
)
となっても、ただ暗然とするのみで、すこしも歓ぶ色は見せなかった。
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いつだったか近所に火事があったとき、良人がこの梅干の小壺を抱えてうろうろしていた恰好があとあとまで笑い
種
(
ぐさ
)
になった。
茶粥の記
(新字新仮名)
/
矢田津世子
(著)
さりとて僕にはヌケヌケとスタンダールのメチルド式の言い
種
(
ぐさ
)
をたのしむほどの度胸はないし、過去などはみんな一片の雲になって、然し
青春論
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
「だから、家の中に主人を殺す者があれば、あの妾のお源が一番怪しいと——これは下女のお
曾根
(
そね
)
婆さんの言ひ
種
(
ぐさ
)
ですよ」
銭形平次捕物控:269 小判の瓶
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
たまにちよつとした動きでも感じると、珍らしがつて数日の話し
種
(
ぐさ
)
にはなるが、直ぐに何もかも忘れられて了ふ。
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
▼ もっと見る
これ
庫
(
くら
)
の
七戸前
(
ななとまえ
)
も
嘗
(
な
)
めた口で、何だい、その言い
種
(
ぐさ
)
は、こう源坊、若い
中
(
うち
)
だぜ、
年紀
(
とし
)
は取るもんじゃあねえの。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
若
(
もし
)
や夢ではなかったかと云う一種の
疑惑
(
うたがい
)
で、
迂濶
(
うかつ
)
に
詰
(
つま
)
らぬ事を云い出して、
飛
(
とん
)
だお笑い
種
(
ぐさ
)
になるのも残念だと、
其
(
そ
)
の日は何事も云わずに
了
(
しま
)
ったが、
何
(
ど
)
う考えても夢ではない
画工と幽霊
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
奴らの
言
(
い
)
い
種
(
ぐさ
)
よりもっとうまい理窟が、すなわちそのお手本がこれに出ている。
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
抱
(
かか
)
へ
主
(
ぬし
)
は神棚へささげて置いても
宜
(
い
)
いとて軒並びの
羨
(
うら
)
やみ
種
(
ぐさ
)
になりぬ。
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「それに氣がつきや確かだ。不動樣に罪をなすつた野郎は今頃はニヤニヤしてゐるかも知れないが。飛んだお笑ひ
種
(
ぐさ
)
だ」
銭形平次捕物控:130 仏敵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「大都督にはどうしてそう孔明を虎の如く恐れ給うか、天下の
笑
(
わら
)
い
種
(
ぐさ
)
になろうに」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
抱
(
かゝ
)
へ
主
(
ぬし
)
は
神棚
(
かみだな
)
へさゝげて
置
(
お
)
いても
宜
(
い
)
いとて
軒並
(
のきなら
)
びの
羨
(
うら
)
やみ
種
(
ぐさ
)
になりぬ。
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
大物ぶった言い
種
(
ぐさ
)
というより、俺としては恩にきせる気持だった。
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
と主税はその言い
種
(
ぐさ
)
が憎いから、ますます買う気は出なくなる。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「それに気がつきゃ確かだ。不動様に罪をなすった野郎は今頃はニヤニヤしているかも知れないが。とんだお笑い
種
(
ぐさ
)
だ」
銭形平次捕物控:130 仏敵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
又八の現在やら、以前の身の上ばなしなど、その
途々
(
みちみち
)
、何かと
語
(
かた
)
り
種
(
ぐさ
)
になった。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
抱へ主は神棚へさゝげて置いても宜いとて軒並びの羨み
種
(
ぐさ
)
になりぬ。
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ひとを馬鹿にしたような言い
種
(
ぐさ
)
が俺は
癪
(
しゃく
)
にさわったが
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
「そいつが一つでもあつたらお笑ひ
種
(
ぐさ
)
だ。この月になつてから、雨も雪も一度も降らない上に、あの邊は家が建て込んでゐるから、ろくな霜柱も立たねエ」
銭形平次捕物控:128 月の隈
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
出
(
い
)
でつ
漸々
(
やう/\
)
東京
(
こゝ
)
へは
着
(
つ
)
きし
物
(
もの
)
の
當處
(
あてど
)
なければ
御行衛
(
おゆくゑ
)
更
(
さら
)
に
知
(
し
)
るよしなく
樣々
(
さま/″\
)
の
憂
(
う
)
き
艱難
(
かんなん
)
も
御目
(
おめ
)
にかゝる
折
(
をり
)
の
褒
(
ほ
)
められ
種
(
ぐさ
)
にと
且
(
か
)
つは
心
(
こゝろ
)
に
樂
(
たの
)
しみつゝ
賤
(
いや
)
しい
仕業
(
しわざ
)
も
身
(
み
)
は
清
(
きよ
)
し
行
(
おこな
)
ひさへ
汚
(
け
)
がれずばと
都乙女
(
みやこおとめ
)
の
錦
(
にしき
)
の
中
(
なか
)
へ
木綿衣類
(
もめんぎもの
)
に
管笠
(
すげがさ
)
脚袢
(
きやはん
)
は
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「そいつが一つでもあったらお笑い
種
(
ぐさ
)
だ。この月になってから、雨も雪も一度も降らない上に、あの辺は家が建て込んでいるから、ろくな霜柱も立たねエ」
銭形平次捕物控:128 月の隈
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そのおびんづる金太親分の言ひ
種
(
ぐさ
)
が
癪
(
しやく
)
ぢやありませんか——世間ぢや江戸の岡つ引は錢形の親分たつた一人のやうに言ふが、お膝下の鍋町に殺しがあるのに
銭形平次捕物控:128 月の隈
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そのおびんずる金太親分の言い
種
(
ぐさ
)
が
癪
(
しゃく
)
じゃありませんか——世間じゃ江戸の岡っ引は銭形の親分たった一人のように言うが、お膝下の鍋町に殺しがあるのに
銭形平次捕物控:128 月の隈
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お秀の言い
種
(
ぐさ
)
じゃないが、猪之松も人を殺すような人間じゃありません。それに、わざわざ自分が忘れて行った
匕首
(
あいくち
)
で、そんなことをする馬鹿もないでしょう。
銭形平次捕物控:125 青い帯
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「その庭下駄が
沓脱
(
くつぬぎ
)
の上にチヤンと揃へてあるからお笑ひ
種
(
ぐさ
)
さ、——その上に雨戸を外からコジ開けた樣子もないのに、今朝婆やさんが死骸を見付けた時は、ちやんと開いてゐたといふんだ」
銭形平次捕物控:116 女の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「その庭下駄が
沓脱
(
くつぬぎ
)
の上にチャンと揃えてあるからお笑い
種
(
ぐさ
)
さ、——その上に雨戸を外からコジ開けた様子もないのに、今朝婆やさんが死骸を見付けた時は、ちゃんと開いていたというんだ」
銭形平次捕物控:116 女の足跡
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お富の言ひ
種
(
ぐさ
)
で」
銭形平次捕物控:287 血塗られた祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“種”の意味
《名詞》
(たね)種子植物において有性生殖によって形成される散布体。種子。
(たね)原因。
(シュ)生物分類の基本単位で、連続した有性生殖を可能とする集団。
(シュ)ギリシャ哲学で外観という意味の語είδος(エイドス)の和訳語。
(シュ)種類。領域。性質。
(ぐさ、接尾的)…のたね。…の材料。(動詞連用形など)「語り―」
(出典:Wiktionary)
種
常用漢字
小4
部首:⽲
14画
“種”を含む語句
種々
種類
種子
種種
種痘
種族
三種
一種
人種
各種
諸種
特種
二種
下種
薬種
播種
千種忠顕
種姓
薬種問屋
幾種
...