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眞鍮
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しんちゆう
ふりがな文庫
“
眞鍮
(
しんちゆう
)” の例文
新字:
真鍮
「安心しなよ。辻斬がそんなに怖かつたら、首へ
箍
(
たが
)
をはめて行くんだ。箍も鐵か
眞鍮
(
しんちゆう
)
が宜いな。唐犬そつくりだぜ」
銭形平次捕物控:317 女辻斬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其入口
(
そのいりくち
)
にはぴか/\した
眞鍮
(
しんちゆう
)
の
表札
(
へうさつ
)
に『
山野兎
(
やまのうさぎ
)
』と
其名
(
そのな
)
が
彫
(
ほ
)
りつけてありました、
愛
(
あい
)
ちやんは
聲
(
こゑ
)
もかけずに二
階
(
かい
)
へ
駈
(
か
)
け
上
(
あが
)
りました、
眞實
(
ほんと
)
の
梅子
(
うめこ
)
さんに
逢
(
あ
)
つて
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
にある
亞鉛
(
とたん
)
の
落
(
おと
)
しの
付
(
つ
)
いた
四角
(
しかく
)
な
火鉢
(
ひばち
)
や、
黄
(
き
)
な
安
(
やす
)
つぽい
色
(
いろ
)
をした
眞鍮
(
しんちゆう
)
の
藥鑵
(
やくわん
)
や、
古
(
ふる
)
びた
流
(
なが
)
しの
傍
(
そば
)
に
置
(
お
)
かれた
新
(
あた
)
らし
過
(
す
)
ぎる
手桶
(
てをけ
)
を
眺
(
なが
)
めて、
門
(
かど
)
へ
出
(
で
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
奧から出て來た若い男が丁寧に言つて、
眞鍮
(
しんちゆう
)
の火鉢を持つて來て呉れた。
三十三の死
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
中央なる大卓の上に
眞鍮
(
しんちゆう
)
の燈二つ据ゑて、
許多
(
あまた
)
の燈心に火を點じ、逞しげなる
大漢
(
おほをとこ
)
數人の羊の
裘
(
かはごろも
)
着たるが、圍み坐して
骨牌
(
かるた
)
を
弄
(
もてあそ
)
べり。火光の照し出せる
面
(
おも
)
ざしは、
苦
(
にが
)
みばしりて落ち着きたるさまなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
眞鍮
(
しんちゆう
)
の
角
(
かく
)
なる
版
(
いた
)
に
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
お舟の持つてゐるのは、充分に古びを帶びた上、
青錆
(
あをさび
)
まで浮いた
眞鍮
(
しんちゆう
)
の迷子札で、小判形に『江戸麻布六本木庄司伊左衞門娘お藤、
壬寅
(
みづのえとら
)
三月十七日生』
銭形平次捕物控:175 子守唄
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
小六
(
ころく
)
は
眞鍮
(
しんちゆう
)
の
火箸
(
ひばし
)
を
取
(
と
)
つて
火鉢
(
ひばち
)
の
灰
(
はひ
)
の
中
(
なか
)
へ
何
(
なに
)
かしきりに
書
(
か
)
き
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
自慢さうに三輪の親分に見せましたが、鍵は今拵へたばかりの新しい物で、きり立ての
眞鍮
(
しんちゆう
)
のやうにピカピカしてを
銭形平次捕物控:231 鍵の穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
北側
(
きたがは
)
に
床
(
とこ
)
があるので、
申譯
(
まをしわけ
)
の
爲
(
ため
)
に
變
(
へん
)
な
軸
(
ぢく
)
を
掛
(
か
)
けて、
其前
(
そのまへ
)
に
朱泥
(
しゆでい
)
の
色
(
いろ
)
をした
拙
(
せつ
)
な
花活
(
はないけ
)
が
飾
(
かざ
)
つてある。
欄間
(
らんま
)
には
額
(
がく
)
も
何
(
なに
)
もない。
唯
(
たゞ
)
眞鍮
(
しんちゆう
)
の
折釘丈
(
をれくぎだけ
)
が二
本
(
ほん
)
光
(
ひか
)
つてゐる。
其他
(
そのた
)
には
硝子戸
(
がらすど
)
の
張
(
は
)
つた
書棚
(
しよだな
)
が
一
(
ひと
)
つある。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「迷子札などは何時でも拵へられるよ。
眞鍮
(
しんちゆう
)
を
梅酢
(
うめず
)
に漬けて置けば、青錆も出るよ。あの錆具合が少し念入り過ぎるのを、俺が氣が付かずに居ると思ふか」
銭形平次捕物控:175 子守唄
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
眞鍮
(
しんちゆう
)
の矢立が一梃、それにいろ/\の小道具に
交
(
まじ
)
つて女の兒の
簪
(
かんざし
)
らしい古い
摘
(
つ
)
まみ
細工
(
ざいく
)
やら、汚れた赤い巾着やら、憐れ深い品々が交つてゐるではありませんか。
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何をするかと思ふと、蝋燭に溜つた
芯
(
しん
)
を
剪
(
き
)
る爲で、
眞鍮
(
しんちゆう
)
の
鋏
(
はさみ
)
を取つて、燭臺の上へ持つて行きましたが、何うした
機
(
はず
)
みか、
袂
(
たもと
)
が
觸
(
さは
)
つて一基の燭臺を横倒しにしてしまひました。
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「あの手紙の取次と、手紙と一緒に見せた
眞鍮
(
しんちゆう
)
の札は何んだつたか、訊かなかつたのか」
銭形平次捕物控:250 母娘巡礼
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
鐵磨きに
眞鍮
(
しんちゆう
)
を
併
(
あは
)
せた恐ろしく堅牢なもので、少し小型ではありますが、火箸や針金は言ふ迄もなく間に合せの合ひ鍵などで開くやうなものではなく、多く大奧などで使ふのを
銭形平次捕物控:216 邪恋の償ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
眞
部首:⽬
10画
鍮
漢検1級
部首:⾦
17画
“眞鍮”で始まる語句
眞鍮磨
眞鍮臺
眞鍮扉錠
眞鍮鑄鋲